自民党市議団勉強会にて愛知江南短期大学学長の中田實先生をお招きし、「地域委員会」について講演をいただいた。住民の地域自治の歴史、現行の区政協力委員会や町内会との整合性など様々な角度から課題の検証を行なった。
公選の問題、宗教、政治、寄付の強制、独裁的・権威主義的な運営(ワンマン)、手抜き運営、役員のなり手不足の問題、輪番、くじ引き、単年度交代、長期独占(人材の固定化)による悪循環などが上げられる。また市長がいう中学校区単位というのも住民自治を行う上で合理的な根拠があまりないとの指摘。区政協力委員会などの反対もあり、市民生活に混乱を起こすので、拙速に結論を出さずに都市内分権による自立した市民の自治のあり方をきちんと議論していかなくてはならない。
未だ具体的制度設計が明らかになっていないが、医療も福祉も防災も保育もなんでもかんでもこの地域委員会に帰結してしまう市長の思考回路を疑うが、こうした問題点を丁寧に検証し、説明しなくてはならないだろう。
