日本シリーズの第7戦、惜しくも日本一こそ逃したが、中日ドラゴンズの健闘に心から拍手を送りたい。“常勝竜”を率いた落合監督の功績にファンとしてありがとうといいたい。
さて11/19のブログで「オレ流、リーダーの哲学」として書いたが、経済学の観点で考察をしてみたい。ドラゴンズが日本一になっていた場合の経済効果は、220億円という。市民税減税と同規模であるが、減税の効果は、ゼロとすでに実証済みである。リーダーとして求められるのは、結果責任であり、市民生活が安定し、いかに豊かさや満足感が得られるかというものである。河村市長もある意味、信念を曲げることなく「オレ流」を貫いている。河村市長が、落合監督と違うのはメディアをうまく利用して派手なパフォーマンスで注目を集めてきたかといえる。河村市長のこうした手法を批判するつもりはない。
■河村流
不況でファン(市民)は苦しんでいるので、入場料10%割引する。球団経営も厳しいので監督も二軍選手並みの800万円にするから、選手も800万円にしろ(ボランティアのつもりで頑張れ!)。一軍登録選手も削減しろ。しかし、選手の補強すらできない状況でチームの成績は下位に低迷し、観客動員数も激減した。球団は累積赤字で破綻寸前。
■落合流
入場料は、現状維持。その代わり選手は完全インセンティブで、成績を残した人には十分な年俸を保証する。結果としてよい選手を獲得することができ、チームが上昇することでファンも喜ぶ。観客動員も増えて、入場料だけでなく、グッズの売り上げやスポンサー収入も増えて、球団にとっても大幅収入アップとなる。
経済学的な観点からも、減税が効果がないことがいえる。前者の球団を立て直すには、思い切った財政出動によっていい監督(市長)を招聘したり、選手の大型補強をできるかに尽きる。またグラウンドの整備など設備投資を行なうことでファーム育成など環境整備を行なうことも持続可能な球団経営として必要である。
