2009/5/30

映画 『カナリア』  カルト・宗教・犯罪

映画「カナリア」
監督/脚本:塩田明彦 2004年
http://www.cinematopics.com/cinema/works/output2.php?oid=4930
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AB%E3%83%8A%E3%83%AA%E3%82%A2_(%E6%98%A0%E7%94%BB)

DVDでみました。2004年当時見ていなかった。
いいです、これ。
映画『黄泉がえり』の監督だったんだね。あの映画も、その本とともに素敵でした。

オウム真理教事件に題材をとっているのだが、
カルト問題一般への普遍性があると思う。

エピソードや感覚が、あまりに離れてしまうのではないか、と心配でした。

で、うーん、欠点は
1−最初、児童相談所にほごされて 2カ月程度で他の人は現世に馴染んできたとかは、それは早すぎる、表面的すぎる、と
2−教祖がほとんど描かれていないので、カルトに直接・間接にかかわっていない人は、どうして?と一部理解しにくいかも
3−オウムでも、他のカルト団体でも多くある、実は本質の一つにもあるばかばかしさ、とかそんなエピソードが出てない、変な発明品とか、逃亡方向を占いできめるとかでも一つでも出せば、わかるのだが、
というところぐらい。

映画には、時間制限があるし、以下の素敵なところがあるから了解

1−保護されたカルト団体にいた子どもの心理、そこに親に連れていかれた頃の子どもの心理が良く描かれていた。
私が接触した子どもは、何年も後もの、元子供への改めてのカウンセリングを含めて、10数人どまりだが、この映画で示される感覚−怒り、恐怖、愛着、教義、絶望、愛情、他人との間隔、切迫感−実にその通り、と感じた。

2−細かい場所や人物設定などは異なるけれど、逆さ吊り、お供物のこと、修行させる側の心理、現世の見方、来世の現実感、脱会した後の喪失感など、よく描かれていた、と思う。
私は、その企画があると知り、会報「カナリヤの詩」その他を一式送った。独自に作りますからというようなことだったが、少し参考にしてくれたのかな、よかったです。

3−社会一般に対して、オウムに嵌まった人は、実行犯を含めて普通のむしろ真面目な人で、事件が「良い人が良いことをするつもりで起こされたが故にこそ、尚更に恐ろしいんだ」ということが、分かってもらえると思う。

映画「A」が、
1−一面だけを撮ることにより、オウムの本質を、あえて見えなくさせた、
2−ドキュメンタリーという手法を取って、主人公をオウムから脱会できない立場にさせた無責任なものであること
とは月とスッポンだなぁ、と思う。

この映画、
* 元メンバーや、子どもが見ると、身につまされ、涙も出てきてしまうと思う。
* 親御さんらも見て欲しいです。
* 現役メンバーさんも、今の自分の教団が何だったのか知るために、余計なデータなどといわず、見て欲しいです。
* 他のカルト問題一般とも通有する普遍性を持つように思う。
オススメ
3



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