2019/6/23

弁護士と精神病理  日常のこと

弁護士と精神病理

 弁護士は多く自営業者、イソ弁や会社弁の場合もまあ相応に自立性を期待され、訴訟などとなれば直接の「訴訟委任」となる。だからまあ、弁護士自身や、相談者などに精神的な問題あるときは、苦慮することとなる。

 弁護士がうつ病に入ってしまったんだろうなあと思う書面の遅れなど、時にある。懲戒で判決文を偽造したりとか、なんでそんなことをするのと思うが、その延長かなあ。自死するとも少なくない。認知症になってるのに依頼してめちゃくちゃだったりも。懲戒処分は精神病理の故だからとして軽くはしないから、ある意味厳しい。まあ当たり前なんだろうけれど。弁護士会役員らの仕事の一つは発生するこの問題の拡大予防であり、大変だろうな、と。
 ああ、昔歯科医の医療過誤訴訟で、歯科医本人が認知症だったとは責任無能力の抗弁が出たことがあった、驚いたなあ。

 時に統合失調症の方もいて、でも薬などで病を上手に飼いならしている人は、論理がやたら精緻、判例調べなども実に万全であったりして、直ちにあかんということはない。アスペルガー的な人もそれなりにいて、和解交渉はトントまともにできないが、文章上の論理はしっかりとしていて敬服したり。何にせよ、チームを組める弁護士がいいだろうと思う。

 対して、精神病理の人に対応することも多い。自分は、仕事種類の性質上、他より対応せざるを得ないことが多いかもと思うが、結構つらい。破産直前の自営業者さんが生命保険に入っているときは−自殺して保険金で返済しようとも考えるものでして−直ちに解約させ、入院してもらったりもする。

 相談・依頼であれば、そんな対応や妄想話は上手に断れば済む。が、諸団体などでの付き合いはそうもいくまい。病識がなく症状が激しい場合や矛盾だらけの場合は周囲にも直ちに分かるが、そうでない場合は容易ではない。中年以降に発病することもあり、辛い。まあ「うちの社長が自己啓発セミナーにはまってて」などの相談の社員も同じような気分なのか。普段の自らの信用こそが大切なんだろうと。

 社会的弱者の支援を旨とする人らの一部には、そんな話を丸々信用してしまうこともあるから、弱る。まず「聴く」ことは大切だが、それを当然の真実として他者に実損・精神的苦痛ある行動を起こしてよいかどうかは別だろうと。まあスピードが大切な事柄でもあり容易でないが、「正しいことをしている」と思い込んではいかん、と。ああ自戒ですが。

 ああ、自分も相談を受けるとき決して丸々は信用しないようにしてきたが、想像を超える場合もあったなあ。ずいぶん昔、ストーカー被害事案で、妄想ではないと確認できたが、実はこちらこそがストーカーしていたようだ、と。あるいは、親子2人ともに被害妄想まあ「二人組精神病」と言うのか、そんな事案もあった。

 だから、冷たいようだが、ともかくも証拠を、と。私はあなたの言うとおりだと思うが、裁判所や警察・行政は分かってくれないから証拠を確保しましょうね、という外ない。

 そして弁護士は自らの精神病理に注意し、まあ親しい同期の2人くらいに「そろそろ辞めたら」と言われたら辞めるべし、と。
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