2012/11/6

「下山事件」−森達也・佐野愼一外  定義・知識人の責任

http://sky.ap.teacup.com/takitaro/1460.html#comment
上記10月23日のエントリーに、本「下山事件」に関しての森達也氏と佐野愼一氏の関係について、下記書き込みがありました。
そのレスとともにエントリーとして、下山事件のこと、書きます。

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2012/10/24 20:38  投稿者:ワタナベ
>そして佐野氏と森達也氏は、ともに集英社の開高健ノンフィクション賞の選者ですね。親しいのかなあ。何とも、と思う

両氏は「下山事件」で接点があります。
森氏が「下山事件」という単行本を出した時、新潮社のPR誌「波」に称賛する書評を書いていたのが佐野氏です。その後刊行された柴田哲孝氏の「下山事件 最後の証言」で、森氏が殺人の実行犯が某氏(本の中では実名も書かれている)だと断言する証言や、事件に使われたと目されている車の種類についての証言を捏造していたことが明らかにされました。その後、森氏の本が文庫化されたとき、解説を書いているのがまた佐野氏でした。それは前述の「波」掲載の書評を書き換えたものなのですが、そのうち森氏のことを正直だと評した部分が削除されています。以下ブログに該当箇所の引用があります。
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20061130/p6

私は「波」の書評も文庫版の解説も読みましたが、物書きとして筆を折るべき捏造が発覚している本を、その場しのぎの書き換え解説でまだ持ち上げるとはと呆れた覚えがあります。
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ワタナベ様
本「下山事件」での接点、なるほど、ですね。そんなことでしたですね。森氏は酷過ぎることを重ねた。そして佐野氏は、いったん友人とでもしたならば、擁護することを優先するような方なのか。なんとも。

下記あたりにもまとまっていることですね。
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20061130/p6

下山事件について述べます。
私は、下山事件については、佐藤一氏の「全研究」がもっとも客観的・丁寧で信頼性が高い、と考えています。

●新版・下山事件全研究 著者:佐藤一
インパクト出版会 2009.8 6300円 621ページ
−古くは、下山事件全研究 (1976年)、時事通信社刊


6300円は高いけれど、その価値は十分あります。時事通信より以前から出ているのに。

佐藤一さんは、自殺説を当初取り後にGHQの暴力説を取った共産党関係で調査にあたり、しかし(当初の警察報告がつまりは正しいこととなるけれど、やはり)自殺と見る外ない、共産党関係でないことはもちろんGHQ関係でもない、と共産党関係とやり合ったのではなかったかな。

「下山事件」についてのその後に関しては、つまりは私も最初に読んで興味を持った松本清張の本の責任も重いなあ、と思います。誰にしても功罪はあるものですが。

森氏は、この時代に書いたのに「全研究」には当たったのかな。その他、未だに謀略説を言っている人もいて、困ったものだ、と感じています。この全研究もしっかり読んでみなさいな、と言いたいです。

森氏のように調子、思わせぶり好きな論客がまだまだ幅を効かせているから、オウム事件も、得られる裁判資料や判決さえ読まずに、オウム集団の考えたがる謀略説さらに教祖は関与していないとかの陰謀説を言いだす人が、これからも出るのだろう、と暗澹となります。

 まあ、1989.11からの坂本事件についても推理ばかり言ったり、自分の説にあう理由ばかり抜き出したりして、言うならばまずすべき調査はほとんどしない方もいて−特に推理小説家にはそんな人がいて発表までするから困ったものだった−果ては、売りこんできたダウジングを、駄目でもともとだからしてもらったら、なんて馬鹿を言う弁護士も居たりして、疲れたものです。
 当時、私は事実調査班の一人として、まずはオウム集団の当時の出家者300人ほど、特に幹部らの動きの把握、車両100台前後の把握から始めたものです。また調査班では第2に北朝鮮拉致説の関係では船の出入り、万景本号でしたかそんな調査もしたものです。もちろん、第3に統一教会とオウム真理教の関係、第4に赤報隊事件のこともそれなりに調べたものです。なにせ坂本事件は憲法公布の日である11.3(1989)の夜、赤報隊事件のうち阪神支局殺傷銃撃事件は憲法施行の記念日である5.3(1987)ですから。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%B5%A4%E5%A0%B1%E9%9A%8A%E4%BA%8B%E4%BB%B6
真相に迫る努力というのはそう言うことかと。
 そして推定していた通り早川被告、佐伯被告らが実行犯だった、と。上祐被告らは(北陸のとある町まで行ってアリバイを確認したのは私)かかわっていなかったが、真相を間もなく知っていた、と。


なお、下記のブログでもこの研究本のこと書かれています。
http://www.us-vocal-school.com/weblog/music_life/archives/0005254.html
−引用−「松本清張の「日本の黒い霧」や、矢田喜美雄「謀殺・下山事件」が最も有名かもしれないが、「黒い霧」の推理小説的な検証や、「謀殺・下山事件」における「情報の闇鍋状態」..そうしたアプローチと比べれば、「全研究」はずっと冷静な筆致で丹念に書かれている--

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