2012/1/2

平田信被疑者の言  カルト・宗教・犯罪

2012.1.2午前、私外1名の弁護士が面会しました。
本人の声として、急ぎ下記のとおりです。

***
国松長官事件が時効になって、間違った逮捕はありえなくなったので、早く出たかった。
でも色々なことがあって遅れた。
東北の大震災で不条理なことを多く見て、自分の立場を改めて考えた。
2011年の内に出頭したく、31日の晩、出頭した。
教祖の死刑執行は当然と考えている。
自分は松本死刑囚を観想していないし、オウム真理教を信仰していない。
******


なお、以前私が呼びかけていたのは
下記2005.10.20のブログ記述などです。
http://sky.ap.teacup.com/applet/takitaro/20051020/archive

*******
以下は、2012.1.3朝追加
メディアの中には当時小学生、中学生あたりだった人も多く、時に「被害者の滝本弁護士、被害対策弁護団の滝本さんが弁護するというのは驚くのですが」という質問がある。いちいち説明するのは大変なので、下記を転載します。
2005.3の文章であり、JSCPRのサイトに出してあります。

『オウム裁判の10年』−2005.3.31、同年9.26 訂正
http://www.jscpr.org/other/Aum_10years_J.pdfの18ページ
日本脱カルト協会(JSCPR)会報第9号に掲載してある。

第5 オウム真理教被害対策弁護団について

オウム真理教被害対策弁護団では、強制捜査開始の後、オウム信者の弁護活動についてどのようなスタンスに立つか悩むこととなった。二律背反の立場に立ったからである。

つまり、一方では、それ以前からオウム集団のしていた加害について対応し告訴告発し、また当時マスメディアを通じてオウム集団の実態や本質を説明して国民に理解を求め、またサリン事件の被害者らからも相談が来た。しかし、弁護団はもともと「オウム真理教被害者の会」の顧問弁護士であり、出家者らのご家族やマインド・コントロールされていた本人らも被害者であった。

その究極は、まさにその被害者の会に所属するご家族の息子らが、弁護団を作った代表である坂本弁護士一家殺人事件の犯人だったところにある。同弁護士も弁護団も、もともとオウムに絡めとられた子どもらを救済することを目的としていたのだった。これほどの矛盾に直面した弁護団は初めてだったろう。

また、後に筆者に対するサリン殺人未遂事件が判明したが、この際も被害者自身がそのうちの一部の被疑者を弁護していいものかという悩みにまでなったのであった。

結局、議論のうえ、3つの要件をクリアーした場合のみ、弁護人となることを了解することとした。
「人を殺すまでの重大事件ではないこと」
「オウムから離れる傾向にあること」
「大幹部ではないこと」である。

その弁護活動はまずもって麻原彰晃というものを見つめなおし、現実感を取り戻すためのさまざまな工夫をすることとなった。実例として、林郁夫被告とともに出家した看護婦の弁護活動において、本人に現実感を取り戻させ、オウムの本質と桎梏から離れる辛さを明らかにできるという成果があった。オウム集団でのマインド・コントロールされた状態を最も知る弁護士は被害対策弁護団の弁護士であり、その方策も研究していたからできたことであった。その上で争うべきところ、多くは分断統治されていたオウムの実態から容易に推測されるように当該犯罪の認識・故意の部分を争った。その他、捜査段階では何人もの弁護活動がなされた。

その後、数百人に上った国選弁護人のうち重大事件の被告人について弁護士計10人前後の方が、オウムの実態と心情の理解、対応策を知るために助力を求めてこられ、これに対応することにより一定の成果があった。

だが、前記の方針が正しかったかは、今も分からない。死刑や無期を求刑されるだろう被疑者・被告人らに対して、それこそ、もともと「被害者」と設定した者についての行動ができなくなったからである。もともと坂本が救いたかったのは、そんな後に被告人となった若者の一人ひとりだったのだから。サリン被害者などのいわば純粋な被害者に対してはまったく別の弁護士が対応すべきであり、被害対策弁護団こそが弁護活動の先頭に立つべきだったという声もある。

後に地下鉄サリン被害者弁護団などが別途でき、また弁護団中二人は友人である坂本事件などの民事訴訟の代理人にさえ、後のために名を連ねずにいた。そのうえでこれも大激論の上ではあったが、地裁や高裁での弁護側での申請でも証人として出ることができ、また筆者が重大事件の被告人らとの接見もしているのは、このような工夫に基づく。

この点を、後世のために記述した。

********
23



teacup.ブログ “AutoPage”
AutoPage最新お知らせ