2010/3/23

大家といえば親も同然、店子といえば子も同然  日常のこと

建物の賃料不払・明渡請求の事件が実に多いですよね、弱ったものです。

「大家といえば親も同然、店子といえば子も同然」なんていう発想が、昔はまあそれなりの割合で、あったように思う。

借りている方は、もっと不動産屋さんや大家さんとコミュニケーションをとられればいいのに、とつくづく思う。

昔は、うーん、数か月遅れているがこんな風だからと説明して、遅れて一部を払ったり、でズルズル大家さんも許してきたといういう事案がかなりあった。で、大家さんから相談を受けても、もう少し様子を見たら、と助言することも多かった。

中には、歳暮と中元は持ってくる、たまに家賃も持ってくる、子どもはまだ中学生みたいだから同情して、子どもにはご飯を食べさてあげもした、でもう未払いは3年分なんです、なんて相談もあったものです。で、何年もしてから、その子どもが大人になって払いにきた、なんていう涙が出る事案もあった。

ところが、うーん、ここ5―6年は、なんとも。その。

大家さんの中にも、店を貸していて売り上げがやたら下がっているのに、賃料の減額請求を認めず、裁判所で鑑定にまでなる状況となったりして、ひどく世知辛かったり。

賃借人は、何も挨拶しないまま、隠れていてしかし家賃はとんと支払わず、というのが実に多くなった。

こうなると、1―2ヶ月の遅れでも大家さん代理人として明渡請求をしなければならなくなるんです。
ともかく出てくれ、もっと安い家賃の所に引っ越されたらどうかと交渉したいのだが、住んでいるのに交渉に応ぜず、または出ても来ないとか。酷いのは、通知は裁判所からのものさえ受領せず、など増えた感じがします。実に弱ったものです。

実は、賃料払い、明渡訴訟などは、執行まですべてすれば、執行官費用、一気に明け渡させるための業者費用、立会人費用など、弁護士費用を入れずとも50万円を超えてしまうのが通例。

だから、家賃が相当にたまっていても、10万円程度ならばお金を支払ってでも直ちに出て行ってもらった方が、大家さんとしては実は得。
そんなことを最もよく知っているのがヤクザさん、困ったものですが、負担を考えればその方が大家さんとして得であり、いかんともしがたい。
ともかくも交渉に応じてよ、というのが一弁護士の気持ちです。

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このことから家賃保証会社の、勝手に鍵を変えるなど強烈なやり方が出てきて、今それが問題になっている。それは確かに問題なのだが、訴訟費用、業者費用と期間の不合理性を考えると、そのまま禁止すれば済むものではなかろう、と。
諸外国のように、数か月たまっているような時は、まあ1か月以内で訴訟も明渡競売執行も終えられる法的制度が必要だと思う。

ちなみに、日本では公共住宅が少なすぎる。当面、家賃は公共団体が支払うという形での生活保護類似の制度ができないのかしら。
未払いとなった後に、その後の部分だけでも生活保護類似として直接大家さんが受領できるならば、明渡請求をしない大家さんは多いと思うのです。
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