2009/8/29

弁護士はどうすべきか−どちらが正しいやり方か  日常のこと

>合成麻薬MDMAを使用
>麻薬取締法違反で起訴された俳優の押尾学被告
>東京地裁は28日、保釈を認める決定
>保釈保証金は400万円。
>東京地検は決定を不服として同地裁に準抗告した。
>(2009年8月28日21時30分 読売新聞)

なるほど、
「裁判所は認めないだろう」なんて断言していたマスメディア弁護士もいたが、認めてもおかしくはない事案。罪名は薬物使用だけだしね、何より初犯だし。
たしかに、高裁でひっくり返る可能性も相当にあるが。

(2009.9.1追加−検察庁は地裁での準抗告まではしたようだが、高裁へ上訴しなかったのかな。するしない自由だが。なにか理由があるのかな。
9.8追加−恥ずかしいです。訂正、コメントに書き込みがあり、後は最高裁への特別抗告しかなかった。刑事訴訟法429条に準抗告が規定されているのですが、432条では準抗告に抗告の規定427条を準用していて、その裁判所の決定に対しては抗告はできない、と。最高裁への特別抗告だけだと。準抗告まではしたことがあるが、そのあとしたことがなく間違えました。恥ずかしい。)

だがなぁ、私が弁護人だったら、どうしたか、と悩む。

1−交通事故で、自分の過失がそう大きくないこと争いがない場合で、被害者が死亡したり、重体の場合は、保釈請求しないことがあった。

というのは、被害者感情を考えれば、10日とか20日程度の身柄拘束では、少しも納得できないものですし。
時に死亡事故なのに、逮捕さえしない事案があるが、警察に逮捕だけはしておいてくれると良かったのに、と言いたかったこともある。たとえ一泊であっても監獄に入っていないというのは被害者にとって尚更に了解しがたいから。

それは、実は後の弁護がし易いからでもある。「あえて、保釈を求めなかったんですね」とアッピールできるし、本人にとってそれだけ重大なことだったと忘れて欲しくないから。逮捕までもなかった場合、実に示談はしにくいものです。

2−覚せい剤事案で、親や親族の判断で、保釈金はできても申請しないことも少なくない。裁判が終わるまで数か月ぐらいは入っていた方が良い、と考えたり。

本人が希望しても、家族は保釈金を出してくれない、頭を冷やしてと思っている、たしかにその通りではなかろうか、と本人によく言って。

弁護士として邪道なのかなあ。
でもなぁ、刑事訴訟法を弁護するのでも、権利がある限り使うという発想でもなく、被告人を弁護する、被告人の更生を期するという観点からは、間違っていると思えないのだが。

もちろん急いで出ないと会社をやめさせられそうとか、妻子がいて働いて確実に金銭が必要とか、長期間中にいれば再起ができなくなるという事案、ならば、別であり、何としても早く出させようとするが。
−そんなときは、保釈だけでなく、その前つまり起訴前であっても準抗告、特別抗告、勾留理由開示などまでどんどんやるべし。

で、この被告人
・保釈されて何か急いでする仕事はあるのだろうか。奥さんには離婚もされている。
・なんと言っても人が一人が死んでいる事案です。保護責任者遺棄致死罪での立件はできなかったとしても、情状には影響する。

私だったら、本人とよく話し合った上でだが、
・執行猶予を確実に取るためにも(実際そうだと思う)、
・芸能界などでの復帰ができる可能性を少しだけでも高めるためにも、
むしろ保釈請求はしないようにするのだが。
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