2005/10/11

韓国の弁護士会外  外国・外交

 本日の、北朝鮮の人権−法律家の会主催の集まり、かななか良かったですよ。65人ぐらいの集まりだったが、内容が濃かったです。

 先に書いたドイツからの緊急援助のために北朝鮮で市民の治療をし、あまりの矛盾を見てきた医師と、韓国の弁護士会から、下記の李白洙弁護士がこられました。

 (弁護士10年目とのこと、女性、うーん凄く頭がよさそうでかつ活動的、前記の医師ともども凄い人がいるなぁと感じる。)

 うーん、韓国は、ついに強制加入団体である弁護士会自体で動き出した。動きが鈍い、遅いと思ったら、あっと言う間にこうなってくる。動き出すと凄いんです、韓国の運動は。
 負けていられないねぇ。

 印象的だった発言は、同弁護士の

1−私も2年前まではこの問題(韓国人、日本人外の拉致事件)を何も知らなかった。大韓民国では未だ、北朝鮮の人権侵害を主張するのは大げさに言っていると思われている。

2−事実を知った若手弁護士から、この問題を韓国から声を上げて解決していかないと、子孫に顔向けができないとの声が強く、弁護士会あげての活動になっている、最重点の課題である。

3−それから光州の弁護士会も積極的に集まりを始めるようになってきているとのこと、うーん、ここは光州事件に示されるように反独裁政権闘争や反米活動が強かったところでして、そこで北朝鮮の人権にとりくむようになってきたことは凄い。

 韓国の弁護士会の動きについての記事は、下記抄本−しかしなんで産経新聞だけなんだぁ、書いてあるのは。知らなかったですよ。
 産経新聞さん、すいません、転載してしまって。その優秀さを示したものですから、どうぞご勘弁を。
−−−−  

韓国の弁護士会、北人権改善へ宣言文 政権の消極姿勢批判

 【ソウル=久保田るり子】韓国の盧武鉉政権は北朝鮮の人権問題をめぐり、国連人権委員会の北朝鮮人権決議案採決にも「南北関係の特殊性」を理由に棄権するなど消極的な立場だが、政府の対応を不満として韓国最大の弁護士会が北朝鮮の人権状況改善運動に立ち上がった。

 「ソウル弁護士会」(李俊範会長)は韓国で約七千人の弁護士のうち約五千人が所属する団体だが、九月下旬の創立九十八周年記念日に「北朝鮮人権問題シンポジウム」を開き、「北朝鮮人権改善を追求するわれわれの立場」とする宣言文を発表した。宣言文は「政府は北朝鮮の人権について、支援を通じた生存権としての人権問題を解決した後、政治的な人権問題に接近すべきだとの段階論だが、これは過去の軍事独裁政権が経済発展や戦争の脅威を口実に人権を弾圧したのと軌を一にする危険な発想だ」と盧政権を批判した。

 同弁護士会の李白洙総務理事は「北朝鮮の人権問題は深刻だが(韓国の)知識人はほとんどそれについて発言しない。南北交流をしながら、支援は支援として、独裁政権に反対する、いわゆる北朝鮮の“敵対勢力”の人権にも言及しなくてはならない」と話す。

 同弁護士会は脱北者の法律支援などを行っており、今回改めて「宣言」を出したのは、政府の統一政策の進行状況から、「発言すべき時期が来た」と判断したからだという。今後は脱北者の難民認定に向けた国際的な運動、韓国内の子供たちに北朝鮮の実態を教える活動などを計画中だ。
(産経新聞) - 10月5日2時47分更新
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2005/10/2

法律上の親子関係  憲法・社会・官僚・人権

先日、家裁だったか、高裁だったか忘れたが、
>「夫の死後の人工授精により妊娠した子につき、
>法律上の父子とすることを求めたが、認めず」
という判決例が出ましたね。

なんか以前に同様の事案で、父本人が死後の人工授精も認めているのが明白ということを理由に、法律上の父子関係を認めた判決もあったみたい。
私は今回の判決が正しいと追う。理由は異なりますが。

つまり
−現行法上、故父の同意、推定同意云々に関係なく、法律上の父子としては認められない。
立法論として、生物学的に間違いがなく、故父が明白に死後のその女性との間の人工授精を認めているときは、『当然に相続権や扶養の権利義務のない子』として、父子関係を認めていい
と考えます。

そりゃ、愛する夫が亡くなったとき、たまたま人工授精のための凍結精子があればこれを使って妊娠しても良いような気がする。その父の子として戸籍に書いてはあげたいです。父の欄が空白のままなのだから。

ですが、これを認めると、夫の死亡後十月十日たった後でも子どもが生まれる可能性があり、相続関係があまりに混乱する。相続関係では胎児も相続権がありますから。
たとえば、子どもがいないとき、故夫の妻と親または兄弟が相続人になるところ、子どもが2年後に生まれたら(15年後でも、100年後でも同じ)、相続人は改めて妻と子になってしまう。

混乱しない事案もあるだろうけれど、相続関係は一律に相続人の確定をしにければならない。実に全く20年別居していても相続権はあるものでもある。

扶養義務の範囲については、今は生活保護受給を見ても民法は全うされていない。だが、たとえば出産時に母が死亡して、子どもが5年後に生まれても、祖父母や叔父叔母、伯父叔母らに、扶養義務が一応発生することは、やはりおかしいと思う。

ですから、法律で、相続関係や扶養義務の関係を発生させないと一律に規定すれば、裁判所も社会も、父の同意があるとき、残るはまさに戸籍上のことだけとして、了解しやすいものです。

そんな法律は、そう与野党の争いがなく作れると思う。遡及効も持たせてサッサと作れば良し。夫婦別姓よりも簡単にできよう。

(ちなみに、夫婦別姓は、民主党や野田聖子さんの力がやたら下がったから遠のいたですね、まったく阿呆な話。実は子が少なくなったので、墓に象徴される「家制度」を遺したいなら夫婦別姓をむしろ作るしかないのですけれど)。

−−−−
で、経験からすると、法律上の親子関係など元々かなり信頼できないものです。それはそれとしておいてきたのが、日本人の智慧であったと思う。

現在、DNA鑑定が、3人とも口の中から組織を取れるならば、7−8万円ででき、これでいいのかなぁっ、と思うこともあり。
もちろん、父として間違いなく自分の子だと分ったりしてその限りで安心することもあって、良かったね、もあるのですが。

そもそも、現在の法の条文は
・ 認知請求は、父の死後3年以内
・ 父の嫡出子否認は、出産後1年以内
となっているのですが、
後者は、生物学的鑑定が血液、DNAと確実かつ安価になったので、「親子関係不存在の訴え」としてできることになってしまい、判例上、もう1年なんて関係なくなってしまった。
1年を過ぎた後に、やはり妻の浮気でできた子ではないか、と疑って相談があったりする。

 一方、戸籍上の親子関係など信頼できないエピソード。

1−日本人の母のアンケートだったか、どこかの生物学的検査だったか忘れたが、10人に1人、つまり10%の子どもは夫の子ではない、と。凄い数字だ、

だが、共に生活する以上、夫たるもの、1年の考慮期間で覚悟すべし、というのが法律の趣旨なんでしょうが、実態は10%は違うと。

2−「藁の上の養子」って、実際あります。妊娠中の母子手帳のうえで出産届出が出るのですが、それがなくとも、出産届出は昔は当然に今も可能ではある、と。

その結果、夫の不倫先の子どもを、正妻の子どもとして届け出ていたなんていう事例が実際にある、と。それが何十年も後の相続関係で厄介になるのです。
これなどは、父は生物学的に間違いないが、母が違うと。

3−そもそもさあ、50年前後前から、慶應大学病院で始まった他人の精子を使った人工授精。 そう、父の子でないのは当然のこと。現在でも、かなり行われていること。

これは、父が生物学的にはもちろん違うと。だが、これで後に父から親子関係不存在訴訟などできたら、権利濫用でしょう。子からだったらどうするか、先例はないと思うが。

児童の福祉関係をしている方から、時に聞く。養子縁組で小さいうちから育てたが、のちに親子関係がうまく行かず、離縁したいという話が少なくない、と。子どもが可哀想に過ぎる。

まして、他人の精子での人工授精だからとして18年後に親子関係不存在訴訟をできるとすれば、あまりにおかしい、と。


 ちなみに、生物学的に実子かどうかと、戸籍上の実子かどうかと、養子かどうかと、子がまともに育つかは別の話ですのに、(子どものときに良い子であったが後に、しょもないことになるのも良くある話)

4−感動したのが、戦災孤児に絡む事件。
もう10年以上も前になる。

相続関係の事案で、戸籍をみていたら、上の子が生まれた3ヵ月後ぐらいに次の子が生まれたことになっているんですよね。
気づいて、その兄の方、そして母本人 (まさにおばあさん)に聞いたのです。 双子でもそんなことがあるはずでないし。

すると、こんな話でした。
「ああ、大空襲のあと拾ってきた子なんです。3歳ぐらいだった。可哀想だったから」と。
戸籍もすべて焼けてしまっていた。んで、自分の子とともに育てたと。

決して経済的に余裕のある人生を送ってきた人ではないのです。私は、尊敬しました。このおばあさん本人と、大人になるにつれて気づいてきたのに、そのままで良いとしてきた、この関係者すべてに。

で、裁判関係者も、気がついた人から聞かれて私から説明したが、それ以上、何も言わず。それでいいのです。
 ああ、戦争やその頃のこと、もっと聞いておけばよかったなぁと。

 「時の流れに」は、私の十八番のひとつです。
 「人間の証明」とか本来の「砂の器」とかに描かれる親子の戸籍の現象、不思議ではないと思うべし、と。

−−−
まあ当事者本人ではないから言えるのかも知れないが。

閑話休題

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