2006/3/8

旅の食23  飯田線の旅

 今日はもの凄く暖かかった、春なのだ。
お菓子というのは和菓子洋菓子を問わず、季節限定ものがあってなかなかよろしい。秋には「栗」もののお菓子が花盛りだったが、この頃は「桜」がトレンドのようだ。昨晩セブンイレブンに行ったら「桜風味のあんまん」を売っていた。桜と言えば「桜餅」ではないかなと思う。ところで桜餅って2種類あるのではないか?薄いカステラというかどら焼きの皮のピンク色の奴であんこを巻いて更に桜の葉で巻いてあるのと、半突きにしたようなピンクのお米で餡をくるんで桜の葉で巻いた奴だ。両者には「桜の葉で巻いてある」以外はけっこう違いがあるので、もしかしたら、後者は別の名前のお菓子なのかも知れない。(道明寺??)
 桜餅の桜葉は、大島桜の若葉を塩漬けにしたものだったと記憶している。で、通は、桜餅というものは、その葉ごと食べると言う。僕は葉は丁寧に剥がして、中身だけ食べる。葉から移った桜の甘い香りが大変よろしい。こう書くと「葉も食べろ!」などと苦情が出そうだが、まあ、好みの問題だから良いではないか。だいたい桜餅を葉ごと食べる人の割合は、どの程度なのだろう?ちょっと気になる。柏餅なら恐らく葉ごと食べる人の割合は、限りなく0に近いはずだ。
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2006/3/7

旅の食22  飯田線の旅

 佐久間の話が出たので、引き続いて佐久間の思い出話。
だいぶ前の夏に佐久間で降りたら、ちょうど祭りをやっていた。佐久間をご存じの方は思い出して欲しいのだが、駅を出ると細い県道の両側に民家が並んで佐久間の町が形成されている。つまり山間の谷間の、細い県道に沿った約1キロ弱の区域が、駅を中心とする佐久間の町並みだ。この路地に飾られた山車が出て、それを小学生が引いている。だが、ちょっと頭の中で想像して欲しいのだが、山車が移動できる範囲はその細い県道だけで、それも全長1キロにも満たない町の範囲だけだ。だから、仮に1往復しても2時間とはかかるまい。それはそれは悲しいほど質素なお祭りなのだ。でも、これが田舎町のごく当たり前の祭りの姿だ。僕の住んでいる田舎町でも、夏祭りはだいたい同じような状況だ。

 夏の暑い日差しの中、そう、近年佐久間は日本でも有数の酷暑地域として有名なのだが、冷房の効いた車内から出てすぐだから、もの凄く厚く感じる。駅を出てすぐ県道に突き当たり、そこを右に折れて進んだ。民家の軒先は祭り用の飾り付けで、いつになく華やいだ町の雰囲気だ。ほんの少し行った小さな店の店頭で、透明パックに入った(佐久間ではこの透明パックがスタンダードなのだろうか?)「小芋の煮っ転がし」を見つけた。商品にはならないような小さなジャガイモを、よく洗って皮ごと醤油で甘辛く煮付けたものだ、と思われる。芋の大きさはプチトマト程度で、そのてり具合が何とも旨そうだ。1パック200円だったか250円だったか、とにかくそんな値段だった。思わず一つ買い求め、早速駅に帰って開けた。口に放り込むと少し濃いめの甘い醤油味で、しかも芋の味もしっかりしていて、とても旨かった。しみじみと田舎のお総菜と言った味わいだった。
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2006/3/5

旅の食21  飯田線の旅

 佐久間の駅から、飯田線沿いに少し歩き、嶺トンネルの手前の踏切を越えて上り道に分け入る。暫く行くと竜王権現様の滝があり、そこを超えて更に進むと北条峠に出る。この峠の少し開けた場所に佐久間町民俗伝承館とか言う名の古い木造平屋の民家が建っている。元々ここにあったのもではなく、移築されたもののようだ。ここでは、お茶や蕎麦などの郷土食が来客に供される。さて、ここの売店で、なにやら米(おこわ)と何かの穀類や何かの木の実を混ぜて、たこ焼きくらいの大きさの団子状に丸めてものが、透明のパックに6個だったか8個だったかかわいく整列して入っているのを見つけた。その時は峠を歩いてきて大変空腹だったので、思わずその旨そうな米&雑穀の団子とおぼしきものを購入した。僕の頭の中ではその物体はおこわそのもののような色合いと艶具合に見えたので、「醤油味の雑穀おにぎり」味に違いないと思いこみが確率していた。まして空腹に不味いものなし!なのだ。建物の外にある東屋(屋根だけで壁のない小屋)のベンチに腰を下ろし、早速パックを開けて口に放り込んだ。!!!んんん??ありゃ??醤油味じゃない!なんとそれはもの凄く甘いのだった。恐らく食事ではなくおやつなのだろう。つまりお握りではなくお菓子だ。はなからそう思って食べてれば、あるいはそれと知っていれば、何の不都合もなく美味しかったろう。だが、空腹の上に、醤油味お握りだと勝手に確信しているものだから、もの凄い違和感と脱力感がわき上がる。
 こんな事もあるから郷土食は面白いのだ。
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2006/3/4

旅の食20  飯田線の旅

 信州と言えば野沢菜漬け。
昨日の話の最後に出てきたので、野沢菜漬けについて。信州の冬は野沢菜漬けなのだ。
信州では家を訪ねると、お茶と一緒に必ずその家で漬けた野沢菜が出てくる。小松屋では冬から春先に野沢菜漬けが出た。おばちゃんは一口サイズに切った野沢菜に、味の素をたっぷり振りかけて僕に勧めた。また、伊那市に泊まるたびに行く料理屋の「鍋焼城」でも初めにお茶と一緒に野沢菜漬けがでる。信州の人は何はなくとも「野沢菜漬け」なのだ。

 野沢菜は草としてはアブラナ科の野菜で、早い話「ちょっと変わった菜の花」なのだ。これが一株1メートル以上に大きく育つ。それを根本から刈って、よく洗って根本の土を落とし、塩とトウガラシの粉末と一緒に大きな木の桶(プラスチックの桶でも良いのだが)に漬け込む。これで後は暫く待っていれば野沢菜漬けができる。実に簡単だが、それ故に塩やカラシの加減で、結構味が変わるからおもしろい。長い時間漬けていると、発酵が進んで酸っぱい味が出てくる。その辺は単に個人の好みなのだ。僕は多少古漬けになって、酸味がでた方が好きだ。
 だいぶ前になるが、僕も野沢菜を大きな木の桶に2個分ほど漬けたことがある。野沢菜はもちろん水洗いするのだが、冬場だから手が切れるように水が冷たく、思いの外しんどい作業だった。

 野沢菜漬けは、切ってそのまま漬け物として食べるほかに、細かく刻んで味を付けて炒めて、お焼きの具に入れたりして食べる。これはご飯のおかずとしても旨い。
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2006/3/2

旅の食19  飯田線の旅

 諏訪湖と言えば。
諏訪湖は飯田線の終点辰野の更に北に位置する湖で、天竜川の源流だ。諏訪湖に流れ込む川もあるが、天竜川それ自体は「諏訪湖が源」と言うことになっている。その諏訪湖だが、最近は多少水質改善されてきたものの、お世辞にも「綺麗」とは言い切れない。かつて夏場に訪れると「アオコ」という藻の一種が大量発生し、濃い黄緑のペンキを流したように目にも鮮やかな緑色になったものだ。そこから流れ出す天竜川はと言うと、実はかつて水質日本一の清流に選ばれたこともある。日本最後の清流として名高い四万十川より綺麗だったこともある訳だ。この水質を比べる基準は、COD(生物学的酸素要求量だったかな?)を計って比べるというひどく単純な方法で、天竜川のいかなる場所を計ったのかは定かでない。もちろん水質云々、清流などという実に曖昧な感覚的な言葉を計る目安としては妥当かどうか判断には苦しむ。なぜって蒸留水のような科学的に綺麗な水に近いと言うことで、自然界を流れる川としては、この値が極めてよい事はかえって不自然ではなかろうか?原点が小汚いのに、その下流の川がなぜ綺麗なのかというと、中央&南アルプスから流れ込む大量の雪解け水のお陰様なのだ。

 夏に真緑になって異臭を放っていた諏訪湖も、冬場には湖面が凍って、諏訪神社の神様がその氷の上を渡るとされる「お御渡り」(おみわたり)と言う氷が一直線に割れる現象が起こる。最近は暖冬続きで湖面の全面結氷が起こらなかったが、今年は凍ってお御渡りが起きた。湖面が凍るとその上に出て、ドリルの大きなやつで穴を開け、ワカサギの穴釣りをする。このワカサギが諏訪湖の名物である事は広く知られるところだ。ワカサギは小さい魚なので、釣ったそばからそのまま丸ごと天ぷらに揚げて食べてしまう。あるいは甘露煮というか佃煮にして食べる。旨いと言えば旨いし、まあ、こんなもんかと思えばそんなもんだ。駅弁の杣人弁当には佃煮になったワカサギが入っていたように記憶している。以前は冬場に田切を訪れたときには、必ず顔を出した小松屋商店(現在は閉店している)で、おばちゃんがよくこの佃煮と野沢菜漬けでもてなしてくれた。今となっては懐かしい思い出である。
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