某氏によると、日本ほど外国型の鉄道模型ファンがいる国も無いそうだ。
しかし、私は「日本型」、「外国型」などと分類するのはナンセンスだと思う。だってそうだろう。日本の旧型電車にはイコライザー式台車のモノが多いが、かといってイコライザー式台車は日本人の発明ではない。ミンデンもアルストームもシュリーレンも同様である。
最近シングルアーム・パンタグラフが増えているが、これだって日本人の発明ではない。VVVFインバータだってそうだ。
本当に「日本型を楽しんでいる人」というのは、桃山式展望車の内装を再現したりしている人達の事だろう。
例えば「地鉄電車」のような作品は「日本型」というより、「日本風」と言ったほうが良いように思うのだ。
あるいはオモロデザインのように、世界観は無国籍でも、表現の方法が日本的な場合「日本流」と言ってもいいかもしれない。
おそらく多くの鉄道模型のユーザー(モデラーとはちょっと違う)は、「馴染みがあるか、無いか」で選んで買っている。人口の多い地区を走る車輛は売れる。少ないと売れない。例えば関東に住む人に、221系もアムトラックの客車も同じに見えたとしても、全く不思議な事ではない。
これとは別に「面白いか、どうか」で作ったり、集めたりしている層が存在する。面白いことが第一条件の人達なので、メーカー側は困るだろう。対象を「キャラ」として見たりしているので、政治思想的には嫌いな国の車輛をコレクションしている人も見られて面白い。
どちらの層も(おそらくは)ナショナリズムとも対外崇拝とも関係無い。
さて「UFO」である。「UFO」というのは他の国で生まれた考えがそのまま輸入されたものだ。
この「UFO」には「お国柄」が存在する。欧州には人間型の搭乗者、アメリカならグレイタイプ、南米だと奇怪な姿の生物が乗っていたという報告が多い。
おそらく日本には外国型のUFOのファンが多い。日本での事例が報告されにくいというのもあるが、それは「日本独自のカタチ」が出来あがらなかったとも言える。
いや、全く無いとは言えない。例えば高知の介良事件の円盤の裏側には「波に千鳥」という極めて日本的な文様があったという。
UFOが入ってくる以前、極めて日本的な「光り物」、「飛び物」事例の報告が多くあった。「すすけ行灯」、「クラゲの火の玉」、「天蓋藪」、「茶ん袋」、「飛び銚子」、「飛び乗り物」、「一反木綿」等である。木と紙の文化にふさわしい連中と言えるだろう。
逆に、現代において「日本的」が作りだしにくいという状況を示してもいると思う。
面白ければいいと思うのだが。

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