静岡における川勝知事の強みとは何であったか。それはおそらく「永田町や東京の経済界の意向を汲んだ政権」対「チーム静岡」、「オール静岡」の図式に持っていける人だったからであろう。多分有能なブレーンがいるんだろう。
私からは自民党静岡県連はどうにも不甲斐なく見えている。盛岡や新潟に新幹線を引いて経済を活性化させるのが自民党であると私は考えているが、静岡に関してはこういう強引な忖度はやろうともしない。出来るのに。こう言われて悔しかったら真面目に具体的な経済対策をせい、リニアモーターカーの一本も誘致しろと言いたい。他に取り柄がないんだから。消費税はすぐに上げるくせに。ゴロツキと言われても仕方ないと思う。
以前の石川県政時代に「(静岡県内を全駅通過する)のぞみから通行料を取る」という話があったが、いいアイディアだと思う。石川知事も色々やったが、何としても静岡に金を落とさせるというのは良い姿勢だ。もしかしたら、静岡の気質として、他の都市圏(首都圏、関西圏、中京圏)とは一線を引いた考えを持てる人を求めるというのがあるのかも知れない。
まあ、それだから、川勝知事には、中央の意向しか汲まない自民党に対抗出来ている、寄り合い所帯の静岡県を一応1つにまとめられるというだけで存在価値があったのだ。最近までは。
それが県内の地域間の対立を煽る発言をした。やらまいか衆を誉める為に県東部を貶したのだ。これはどんな理由があろうともいただけない。
ここまで書いて、衆議院選でなぜ細野氏が勝ったのか分かる気がしてきた。彼は自民党静岡県連と戦ったのである。細野対自民党という事になる。中央に忖度ばかりの自民党県連を変えてくれると思う人が多かったのかも知れない。
川勝知事の件だが、知事側にもまだ勝ち目はある。自民党は単独で県知事不信任案を出した。またも静岡県対自民党の図式である。どこか別の組織なりなんなりを引きずりこんで共闘した方がいいように思うのだが。

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