岡本氏による最新刊。全く期待していなかったので、その分裏切られた感じである。
最近のこの種の本には珍しく(昔はあったよね)図面がいくつか出ている。特に個人的に黒部峡谷のDD25や横川の凸形ディーゼルの図面は嬉しい限り。横川のあれ、全幅が線路の幅の3倍以上あるんだね。
熊野簡易軌道の風景もネットではみていたものの、こうやって本でみるとまた違った良さがある。
残念だなあ、絶望した。と思ったのは、本の内容とは関係ない。日本にはもうどこにも木材を運ぶ目的の森林鉄道や、郷愁を感じつつ人々の生活とともにある軽便鉄道なんて無いんだなあと改めて思った点。
現役のナローゲージがあっても、それを見に行って、撮って趣味として楽しむなんていう時代はとうの昔に過ぎ去り、もうとうとう、少なくても国内に限って言えば、あきらめて、この趣味やめなくちゃならないんだと思った事。
ここに出ていなくて、現役のような風景の中で撮影できる所はまだ、紀州鉱山、木曽の松原公園があるけれど、ホント、それくらいなんだなあと。
ともあれ、静態保存の紹介などは、今後のこれらの車両の処遇とも直結してくるだけに、意義があるのでは無いだろうか。

1