そろそろ何か作ろうと思っている。もちろん簡単なのを(爆)。
鉄道模型に「特定ナンバー」という考えがある。C622号機の晩年のニセコ仕様にするとか、C571のまだ集煙装置がついていない頃にするとか、ある特定の車輛の特定の時期の姿に作るという、スケールモデル的鉄道模型の行きついた先のような考えだ。
当然ながら、客車もその時期に合わせたものにするだろうし、レイアウトの風景だって、実際にその車輛の走行していた線区の、走行していた時代にするのだろう。ストラクチャーを採寸し、生えている植物を研究し、看板やポスターの一つ一つの時代考証を厳格に行うのだろう。そういう模型もみている。が、
…私には息苦しい。だって自分にとって「てつどーもけー」は(タイヘンな事はあっても)あくまで「遊び」なんだもの。それに現実世界と一緒なんて気分転換にもならない。
息苦しい理由の一つが自分の「こだわりの無さ」にあるのは確かだ。実物が好きなのではあるけど、「もけー」は別である。
非電化の方が架線を張らなくていいし、パンタグラフを壊してしまう事も無い。あのトミックスのエッチングパンタなんて老眼になったら直せないだろう。実物の非電化が好きなのは空が広く写るからだけど、「もけー」に関してはこういう情けない次第である。
昔、ティーポだったかな、クルマの雑誌にユーノス・ロードスターとかホンダ・ビートを改造してみようというイラストが出ていて楽しかった。例えばアメリカ風と称してACコブラ427もどきやフォードGT40もどきにするとか、英国風だったらロータス・エランやジャガーDタイプ、イタリアだったらアバルト、フランスはなんだっけ、アルピーヌだったかな。ラリー仕様とかいって虫除けのスクリーンをつけたのもあった。
そういう「雰囲気」を「てつどーもけー」で再現できないかと思っているけど、雰囲気だけである。今に見ていなさい。
あと特定ナンバーマニアをおちょくる模型はどうだろう。C63の何号機とか。流線型のDD55とか。
逆に「実物が特定できない」模型というのはどうだろうか。日本車輛が戦前に作った気動車は写真だけでどこの車輛か判らない。鉄道省のキハ41000(戦後のキハ04)もそうだ。気動車に関してはキハ30のグループとキハ66、67、あと北海道仕様等を除いて「車輛単体では場所がどこか判らない」場合が多く、その状況はキハ40グループまで続く。これは楽しみ方が広がる。色々な風景を走らせられる。
気動車だけではない。大方の客車列車にも同じ事が言える。電車は難しくなってくるかな。
前にネタにしたかもしれないけれど、カトーのキハ40は所属が「関スイ」になっていた。こういうの大好きである。「関スイ」なら特定の場所にとどまらない普遍的な存在になるはずだからだ。トミーの「井中駅」も同様だ。風景がフリーなら車輛もそれに合わせるというのが正しいと思う。
ただ問題はそういう実物が新しい車輛になかなか見出せない所である。第三セクターの気動車に塗装がどうでもいい際の標準色があったらどんなに楽だったか。JRが車輛を共同開発する方針だったらどんなに楽だったか。
京王(帝都がつかないと座りが悪いな)3000などは今やそんな立ち位置だろう。でもEなんとか系はどうしても特定の地域と結びつく存在である。

0