Nゲージの工作、というよりNゲージクラフトと言った方がピンとくる人も多いでしょう。
その昔、1980年代というのはNゲージは普及したものの、やっぱり本線系の長い編成で走らせるアイテムが多かったものです。これは本来の「鉄道模型をすでにやっている人」に売るやり方としてはベターだと思うんですが、ガキのやってるレイアウトの面積に対して考えると、「ヘビが尻尾を追い掛けてる」ということになりかねません。いいんだけどね、EF58の単機回送とか。
そうすると、似合うのはDD13の引く貨車の編成とか、トミーのキハ02とかCタンクとか、そういった所に落ちついてしまうもんでした。関水のロングセラーキハ20単行というのも手だったな。でも客車もほしいなあ…という時に、短縮改造、ショーティー化してる人がたまにいました。GMのスハ43やナハ10をレザーソーで切って縮めるというヤツで、Bトレまで短くはしない。してる人もいたけど。まあ最近は見掛けません。
レザーソーで切られるのは客車だけではありませんでした。GMの東急3000(もちろん旧ね)キットとか京急1000、それからもともと短いキハ04。クモハ11も切られていたなあ。切られて地方私鉄の車輛という設定になってた。それでベルニナ動力(実は結構よく走る)とかDD13の動力で走っていたりしました。
昔は、ガレージキットもあまり無くて、田舎で置いてあったのは某メーカーの阪急デロとか小田急モユニとかそんなもんでしたね。たしかこれもDD13動力。ガレージキットの普及してからも、GMの東急使用というのがいくつもあったもんです。動力はベルニナをどうにかしろとかね。
で、このNゲージの非スケールモデル的加工、なにも狭いレイアウトしかない人だけがやってた訳では無い。TMSとかプレイモデルとかいう雑誌を見ると、EH10の動力にEF65(もちろん2輌分)の車体を載せたり、スハ32をアメリカのインターアーバンに(まだサウスショアには旧型車がいた頃です)、スハニ35をガスエレクトリックカー(アメリカの電気式気動車ね)に、西武レッドアローをアメリカンなステンレスカーに、ナハ10をフランスの客車に、近鉄特急とオシ16、オロハネ10を改造して夢の列車などなど、ずいぶんとあったもんです。あ、雑誌ではないけどGMのクモハユニ44をキハニ36450風にしてた人もいたなあ。批判される事も無い自由な気風。当時は「Nゲージャー」という言葉の意味も今とは違っていたように思います。
最近はこういう改造もあまり見掛けなくなってしまいました。ネット上では見つかりますが。架空鉄道を模型で楽しんでいる人にも鉄コレが普及してきていますね。
あれ? と思ったのがアルモデルの初期、Nゲージの機関車の下回りを使うと言う話に、昔を思い出したりしたものです。

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