バス旅はいい。以前松山で乗ったタクシーの運転手が、「汽車の旅もええけど、バスもええよ」と言っていた。まあそのタクシー会社の親会社がバス会社だってのは置いておくとして。長距離バスというと、アメリカのグレイハウンドなんかは自分の身の丈にあっている気がして、ちょっと憧れていたけれど、日本にも結構夜行・昼行問わず走っているものなのだ。飛行機や列車と比べ安い、(渋滞さえなければ)速い、夜行バスなら時間の有効活用ができる、夜行列車と違って運転手にすべて目が行く(ハズな)ので安心感がある、(繁盛期・繁盛路線を除けば)2座席分使えてそこそこ広い。なぜか大々的な宣伝はされていないはずなのに、ビンボな学生等が口コミで利用しているケースもあるようで若い女性の利用も多い。
追っかけを 集めて速し 深夜バス (詠み人知らず)
私も今まで東京駅−筑波山間の「ニューつくばね」号、新山口駅−東萩駅間の「はぎ」号なんかに乗っているが、これらは列車で行くより速いと判断した為。今回は「阿波エクスプレス」号京都駅−徳島駅間と徳島駅−大阪駅間に乗車してみた。静岡から名古屋で飛行機に乗り継ぐ方法(これもイイ、フォッカーF50ですぜ)、名古屋から「のぞみ」に乗って岡山から瀬戸大橋経由で行く方法を比較してみたのだが、どれも実質時間は変わらない。変わらないなら安い方を採るのが正しい。これオレの常識。
京都駅前の高速バスの停留所はすぐ判った。バス会社の始発ターミナルは判らないケースが結構あるからこれはありがたい。がなんと京阪バスが止まっている。でも「阿波エクスプレス」というブランド名をJRと共有している訳だからこれでいいのだ。京都市内を走り、名神高速に乗って、明石海峡から淡路島(淡路島の語源は「阿波への路」である)に入り、鳴門海峡を超えて徳島へというルート。ガイドさんこそいないが観光旅行っぽくて良い。途中一回休みもあった。鳴門では運が良ければ渦潮が見られる。私は見られなかったけどね。代わりに・・ではないけれど名古屋からのフォッカー機が追い越していくのを見る事ができた。小さいなあ。ちなみに鳴門までの乗車も可能。鳴門から徳島までは以前もバスに乗ったが結構長い。高速道路を降りるといかにも「バイパス」という感じの所を走り続ける。このあたりはどこも一緒だなあ。徳島駅に着くと長距離バスはあちこちから来ている様子が判った。JRの駅には特急も来るのだが閑散とした印象。バスがメインルートなんだな。
この日は「そごうの屋上に行く」のが目的だったので、4時間ぐらいしか滞在せず。あと別の件で歩き回ったけどそこそこの収穫。前に寄ったときも眉山に登っただけだしなあ。時間を取りたいのはやまやまだけど。
帰りはほとんど寝てました。夕方の渋滞にハマッて遅れが出ていた位しか印象にないです。ただ神戸あたりで大型客船をちらっと見られて・・ぐらいか。市街地の高速道路の車窓ってのは退屈だねえ。どこかの会社の社員の姿をウォッチングするとかいう趣味の人は別として。車内ではお兄ちゃんが週刊誌読んでたりとか日常的な世界でした。
徳島へはこのほか、海からというのもあります。一連の瀬戸大橋開通以前はこれが関西からはメインルート。大阪から南海で和歌山港に出て、フェリーでってのはやってみたかたけど、これは今度時間があるときに。

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