1970年、大阪の千里丘陵において国際博覧会が開催された。世に言う「大阪万博」であった。目玉はアポロが持ってきた月の石、そしてアメリカ、ソ連の人工衛星の展示。現在でも岡本太郎デザインのシンボルタワー「太陽の塔」が残されている。動く歩道やモノレール(いわゆるアルウェーグ式の床をフラットにした日本跨座式の初登場)が移動手段として使われ、トラス構造やエアドーム構造を取り入れたパビリオンが立ち並び、ファクシミリによるニュース送信や携帯電話、テレビ電話の展示もあった。
さて、現在、動く歩道もモノレールもそんなに珍しく無くなり、トラス建築やドーム球場が立ち並び、ファックスも日常的に使われ、携帯電話が爆発的に普及し、テレビ電話も相方さえいれば可能なこの時代に、またも「万博」が開かれている。愛知万博である。「未来社会」の人間が考えるこれからの世界、さらなる未来に向けてのビジョンとはいかなるものだろう。すでに到来した高齢化社会へのアシストとしての各種機器(ロボットと言って良いものもある)の展示、これは一つの目玉である。他はどうだろう。JRによるリニアモーターカーの展示がある。しかしまだJRによるリニアモーターカーはその路線を全く持っていないのである。しかも何だあの試作車のデザインは、前が見えないじゃないか。そして、巨大万華鏡。どうも会期終了後は取り壊すらしい。まあ取っておいてもなんにもならないだろうけどさ、この無駄さ加減がいいよね(良くないか)。となりのトトロに登場する家(これがどうも一番人気)・・ってこの30数年は何だったのだろう。結局「あの頃は良かった」ってことだろうか?
今のところこれぐらいしか宣伝されていない。これから記事も出てくるんだろうけど、なんか寂しすぎやしないだろうか。悲しいけれどこれ現実なのよね。
どうしようかね・・と思っていたが結構お客さんがいるらしい。アクセスのリニモが動かなくなったとか。トラブル起こしてこその未来メカである。ここで問題点を洗い出さなくてどうする。ガラガラだったらそれこそショックだったなあ。でも会期終了後、姫路モノレールみたいにはなってほしくないなあ。

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