さて最終日である。あらためて自分はどこの国に(え? 国じゃないの?)行っても自分だと思う。この日は月曜で通学する学生の姿も見える。セブンイレブンでおにぎりとお茶を買いMRTでまず台北駅へ。そして台鉄に乗り換えて樹林駅に向かう。ここで待ち構えて各種列車を撮ろうという魂胆。個人旅行は最後までムダが出ない。
猪木顔のEMU700は頻繁にやってくるし、EMU1200、EMU300、DR2800といった自強号用の車両も来る。新しいTE1000は通過していってしまったりする。

EMU1200、南アフリカ生まれ。改修を受けてこの顔になった

EMU300、イタリア生まれ。短い編成を二つ連結しているのでどこか馴染み深く感じる

DR2800、日本生まれ。花蓮を経由して台東に向かうディーゼル特急

EMU700、向こうのマニアには漫画の登場人物にちなみ「阿福」の名で呼ばれるというが、日本人にはこの顔は「猪木」が近いだろう
そして現地時間の9時47分。EMU100はやってきた。さすが英国製という重厚なデザインである。次に来るときは見られないかもしれない。
ここで台湾の列車のプラットフォームについてひとつ。ここでは「第1月台A」、「第1月台B」、「第2月台A」、「第2月台B」というように表示される。「第1」、「第2」はホームの「島」を、「A」、「B」は左右どちらの側かを意味する。覚えておくと便利だ。
一旦板橋に出て、そこから高鉄の商務車で高鉄桃園へ。たった一駅10分程度だがおしぼりやお菓子、水(又はコーヒー)が出る。これらはサービス! グリーン車ではないのだ。そして高鉄台湾からバスで空港へ。
帰りはもう普通に、お菓子とか買うだけで飛行機に乗り込む。時間があれば故宮博物館の展示品のレプリカも見てきたかったな。いや、ここでなんとジェローム・クラークの本を見つける。「シリウス」は「天狼星」だし、「ウンモ星」は「宇莫星」だ。あとでゆっくり読もう。乗りこんだ所で関西弁が聞こえる。出るときは日本を離れるのが不安だったが、この段階ではもう少しいたいという気持ちである。考えてみるまでもなく初めての海外旅行とは言えないような所ばかり行ったものだが、それでもなんとかなってしまうのがこの土地の良いところか。また来よう。再見! 台湾!
途中低気圧を越えてきたのでシートベルトは外せず、しかし「ラピュタはホントにあったんだ」などというギャグをかます青年もいて、ああ、日常に帰るんだと思う。
セントレアには5時過ぎに到着。やはり日本の入国は結構検査されて時間がかかる。行きがけの駄賃というか、旅行の締めでパノラマカーを撮る。これも次に来た時は残っているものやら。
帰宅は深夜となってしまった。

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