こんな歌覚えてる人いるかなあ...
昨日炊事をしに居間に降りて、
私だって、灰汁を取ったり、あたためものをしたりしながら、TVから聞えて来たのに「覚え」を感じたは(間はパッタリ途絶えてて)37〜8年ぶりの事だもの。
キレイに忘れてたけど記憶のツルベより早く口や胸から出て来た。
「人生は知れたものさ 上手くいっても
一片の雲のように 流れ去るだけ
泣くな友 泣いたって昨日は昨日さ
明日じゃない」
上京したての17、8の時日テレの開局何周年かの記念番組でやってた「水滸伝」の後テーマの歌だった。ピート・マックJr.といって、確かルバンの歌も歌ってた人らしいが、すごく印象に残ってた。主演は木枯し紋次郎の中村敦夫で、ナレーションはこれも紋次郎の時の芥川隆行さんだったと思う。
今の人には信じられないと思うけれど、八つ上の、先に東京に出て来てた姉のいる紅葉荘という木造のアパートの外部階段から上がる2階の4.5畳に、兄が上京して転がり込み、更に私が転がり込んで一緒に暮らし始めたんですよ。(もちろん段々と広い木造アパートに移ってくけどね)
来たというだけで申し訳なくてね。それが私にとっての確かな昔の東京のディテールなんですよね。
西新宿には大きな高層ビルがドンドン建ち始めるランドスケープと同時にね。
田舎は何にもないけど時間と空間の密度は自然と溶け合って緩やかに連続してるけれど、ここでは大小も疎密も配置も四角く区切られた秩序の無い市松模様の時間と空間。
当時も今も田舎と東京の差を巧く云える事はないけど、そんな十代にタンスの上の小さいTVでバイトに出る直前の時間に観てたのがこの「水滸伝」だった。
ぜ〜んぶ一気に蘇ってしまった。
歌のタイトルは『夜明けを呼ぶもの』というらしい。
「風よ吹け 雲よ怒れ 暗い天地に
人の世も川の水も 濁り果てたと
花が咲き 春が住む
あの日の故郷 追いかけて
月に吠え 闇に叫ぶ 若い魂
はじかれた胸に深く 刻む傷跡
いつの日か ふるさとに
夜明けの輝きを もう一度 」

写真は
先日仲間の用事に付き合って友達のRahiriさんの写真館に顔を出した時貰っちゃった「活きてる」濁り酒。純米にごり酒「雪の蔵」と云うやつです。
何でも半年くらい熟成は続いて味が変わってくらしいのを味わう為?と言うのでもないけど6本も頂いちゃったです。
それを、近所で同時にwillcom友達になってしまったkousaku!、onion、HUMMINGPAPA、3名で新しいPHSをいじりながら厨房いじりながら早速味見と言う具合。
最初の「若い時の」味は充分分かりました。

で、半年もつのかどうかが問題....
炊事を終え、食事の後、最初の瓶の飲み残した分の溜まりを飲んだらあの『夜明けを呼ぶもの』の
一片の雲のように....
がずっと心にリフレインされ始めた、と言う訳。

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