長野県大塩温泉・湯元旭館 長野県の温泉
【記事更新】
2010年5月5日
2010年7月28日
2012年7月10日
2017年5月12日
2018年10月の宿泊記事は、コチラ
2010年2月に初めて宿泊してから、2018年10月までに10回宿泊しました。
2010年2月の外観

2017年5月の外観

【概要】
1500年代頃から武田信玄軍の戦傷者の治療場として温泉が使われるようになった

大塩温泉には平成に入ったころにもほかに5,6軒の宿がありましたが、すべて廃業し、現在は「湯元 旭館」だけになっています。
開業は明治20年、現在のご主人が4代目となる120年以上の歴史がある温泉旅館です。

夫婦二人で切り盛りされていて、旅館というよりは民宿といった感じの家庭的な宿です。
昭和28年改築、昭和63年改装の木造三階建ての建物は、全5室と食事用小広間があるだけのこじんまりとした宿です。
湯治宿らしく2階には自炊ができるように炊事場があります。
国道から300Mほど入っただけですが、

宿の前で道は行き止まりになっていて入ってくる車もほとんどないのでとても静かな環境です。2月に雪の中を訪れた時は本当に物音がしませんでしたし、5月のGW中でも、うぐいすなどの鳥の鳴き声が聞こえるくらいで本当に静かでした。
【温泉】
温泉は、2階の突き当たり一番奥にあります。小浴室は現在物置となっていて、入浴できるのは大浴室一か所だけです。基本的に宿泊は最大3組までで、日帰り入浴は原則受けつけていないので、貸切家族風呂としての入浴が基本となります。

脱衣所に入ると、味のある「ゆ」と書かれた浴室へのドアが目を引きます。
ドアを開けると、タイル貼りの10人くらい入れそうな割と大きな浴室です。

2017年5月に再訪すると、壁が塗り替えられていました。

浴室から約30Mの所から湧く36度の源泉が大きな浴槽にどばどばと注ぎ込まれています。
2011年3月の東日本大震災以降、厳選温度が38℃に上昇したとのことです
右側の小さな浴槽は42度程度に加熱した源泉が注がれています。
泉質は、PH8.1の弱アルカリ性の無色透明な単純温泉です。お湯のご機嫌しだい?で泡付きがあったりします。あと、特筆すべきは、ラドンが、1リットル当たり7.08マッヘ含まれるラジウム泉であることです。
新潟県栃尾又温泉、山梨県増富温泉がラジウム泉として有名ですが、どちらも有名ゆえにお風呂が混みます。ここでは、お風呂をほぼひとり占め状態できますので、含有量はさておき、効果はむしろ高いのではないかと、思ってしまいます。
くせがないぬるいお湯なので1時間くらい入っていられます。湯あがりはさっぱりした感じですが、出てからぽかぽかしているので2月の寒い日でも湯あがりが本当に気持ちよかったし、5月の温かい陽気でも変に湯あがりに汗をかくこともなく、とてもいいお湯だと思います。

あと、飲泉ができます。お湯の鮮度は大変いいわけで、常連の方はみなさん「飲んで体に効くんだ」と口をそろえておっしゃっていました。実際、帰る際には大きな容器に源泉を詰めてもらって車に載せているのを見ました。
少し塩気がありますが、飲みやすく宿泊中は風呂場で飲み、ペットボトルに補充しては部屋でも飲んでいました。

2月に一泊した時は合計3時間、5月に3泊した時は10時間ほど入ってしまったほど、とても大好きなお湯です。
1泊2食付きで7000円(消費税・入湯税別)のお宿の部屋と食事を紹介します。
【部屋】
2Fに2部屋、3Fに3部屋の計5室ですが、どれも6畳和室の造りはほとんど変わりません。比較的2Fのほうが最近内装に手を入れたのかなあという感じ程度です。
2F「かえで」

2F「かつら」

3F「しゃくなげ」

湯治宿らしい簡素な部屋で布団もひきぱっなしになります。
【食事】
宿のご主人自らが畑でつくった野菜、山から採ってきた山菜が中心の素朴で体に優しいおいしい食事です。
2010.2夕食
ご主人が手に入れたばかりの猪肉の鍋が目玉(美味でした)

2010.2朝食

2月は私一人だけの宿泊だったので、部屋食でした。
5月は、2組以上宿泊客がいましたので、食事処でみんなで食べました。
2010.5.1夕食
行者にんにくと干し柿のてんぷらが目玉(これまた美味)

2010.5.2朝食

2010.5.2夕食
ご主人手作り刺身こんにゃくが目玉(ご主人が最近覚えたそうです)

2010.5.3朝食

2010.5.3夕食
ご主人が指を棘に刺されながら採ってきた、たらのめとこごみの山菜が目玉
行者にんにくてんぷら、手作り刺身こんにゃくも再登場!

2010.5.4朝食

【ご主人と宿泊客の方たち】
宿のご主人池内さんは70歳とのことですが、顔つやは良く元気な方です。
宿のお仕事以外に畑をやったり、山菜を採りに行ったり動き回られています。
朝、私が散歩から戻ると玄関で屈伸運動をされていました。伺うと、宿では屈伸運動150回、家にいるときは鉄棒で懸垂をされてるとのことでした。
ご本人曰く、物忘れが出てきたとのことですが、一生懸命やっていただいているので、頼んだことを忘れられていても、お客さんは誰も文句など言いません。
お客さんも長年来ていらっしゃる常連の方なので、勝手知ったる我が家状態でてきぱき物を持ってきたり、片づけを手伝います。
(2月に一人で来た時、玄関が閉まっていました。電話すると、あれ今日お泊りでしたけっけと言ってご自宅から飛んでこられました。完全に予約を忘れていたようです。が、そのあと一生懸命食事の用意までしていただきました。)
(ご主人不在時、立ち寄り希望客が来た時、常連さんが「ここは日帰りは原則受け付けないので電話して確認してから来たほうがいいですよ。」と応対していた。)
皆さん体になんらかの問題を持っている方が多いようですが、明るく本当に楽しそうなのが印象的でした。食事時間に宿泊客全員で話しこんだのも珍しい経験でした。
(東北の湯治宿で1回経験して以来で、旭館は湯治宿だと強く認識しました。)
ただ40歳を過ぎた私が「若い人」と言われるくらいですので、ご主人もお客さんも高齢化していることは間違いありません。でも本当にいい方ばかりなので、いつまでもお元気でいらっしゃることを思わずにはいられません。
一方、世代交代?もあり、2014年5月に一緒に宿泊した友人の温泉ソムリエぐっちさんの記事を見て、宿泊に来た方もいたとのことでした。
温泉ソムリエぐっちさんの「源泉かけ流し どっとねっと」の記事 → コチラ
機会を作って今後何回でもお世話になりたい宿です。

●施設のデータ
【施設のHP】 無
【泉質】 単純温泉
【PH・泉温】 PH8.1 34.1℃
【立ち寄り営業時間】 立ち寄りは原則受付していません。
【宿泊】 有(宿泊しました)
【極私的評価】 ☆☆☆☆☆
【備考】
27
2010年5月5日
2010年7月28日
2012年7月10日
2017年5月12日
2018年10月の宿泊記事は、コチラ
2010年2月に初めて宿泊してから、2018年10月までに10回宿泊しました。
2010年2月の外観

2017年5月の外観

【概要】
1500年代頃から武田信玄軍の戦傷者の治療場として温泉が使われるようになった

大塩温泉には平成に入ったころにもほかに5,6軒の宿がありましたが、すべて廃業し、現在は「湯元 旭館」だけになっています。
開業は明治20年、現在のご主人が4代目となる120年以上の歴史がある温泉旅館です。



夫婦二人で切り盛りされていて、旅館というよりは民宿といった感じの家庭的な宿です。
昭和28年改築、昭和63年改装の木造三階建ての建物は、全5室と食事用小広間があるだけのこじんまりとした宿です。
湯治宿らしく2階には自炊ができるように炊事場があります。
国道から300Mほど入っただけですが、

宿の前で道は行き止まりになっていて入ってくる車もほとんどないのでとても静かな環境です。2月に雪の中を訪れた時は本当に物音がしませんでしたし、5月のGW中でも、うぐいすなどの鳥の鳴き声が聞こえるくらいで本当に静かでした。
【温泉】
温泉は、2階の突き当たり一番奥にあります。小浴室は現在物置となっていて、入浴できるのは大浴室一か所だけです。基本的に宿泊は最大3組までで、日帰り入浴は原則受けつけていないので、貸切家族風呂としての入浴が基本となります。

脱衣所に入ると、味のある「ゆ」と書かれた浴室へのドアが目を引きます。
ドアを開けると、タイル貼りの10人くらい入れそうな割と大きな浴室です。

2017年5月に再訪すると、壁が塗り替えられていました。

浴室から約30Mの所から湧く36度の源泉が大きな浴槽にどばどばと注ぎ込まれています。
2011年3月の東日本大震災以降、厳選温度が38℃に上昇したとのことです
右側の小さな浴槽は42度程度に加熱した源泉が注がれています。
泉質は、PH8.1の弱アルカリ性の無色透明な単純温泉です。お湯のご機嫌しだい?で泡付きがあったりします。あと、特筆すべきは、ラドンが、1リットル当たり7.08マッヘ含まれるラジウム泉であることです。
新潟県栃尾又温泉、山梨県増富温泉がラジウム泉として有名ですが、どちらも有名ゆえにお風呂が混みます。ここでは、お風呂をほぼひとり占め状態できますので、含有量はさておき、効果はむしろ高いのではないかと、思ってしまいます。
くせがないぬるいお湯なので1時間くらい入っていられます。湯あがりはさっぱりした感じですが、出てからぽかぽかしているので2月の寒い日でも湯あがりが本当に気持ちよかったし、5月の温かい陽気でも変に湯あがりに汗をかくこともなく、とてもいいお湯だと思います。

あと、飲泉ができます。お湯の鮮度は大変いいわけで、常連の方はみなさん「飲んで体に効くんだ」と口をそろえておっしゃっていました。実際、帰る際には大きな容器に源泉を詰めてもらって車に載せているのを見ました。
少し塩気がありますが、飲みやすく宿泊中は風呂場で飲み、ペットボトルに補充しては部屋でも飲んでいました。

2月に一泊した時は合計3時間、5月に3泊した時は10時間ほど入ってしまったほど、とても大好きなお湯です。
1泊2食付きで7000円(消費税・入湯税別)のお宿の部屋と食事を紹介します。
【部屋】
2Fに2部屋、3Fに3部屋の計5室ですが、どれも6畳和室の造りはほとんど変わりません。比較的2Fのほうが最近内装に手を入れたのかなあという感じ程度です。
2F「かえで」

2F「かつら」

3F「しゃくなげ」

湯治宿らしい簡素な部屋で布団もひきぱっなしになります。
【食事】
宿のご主人自らが畑でつくった野菜、山から採ってきた山菜が中心の素朴で体に優しいおいしい食事です。
2010.2夕食
ご主人が手に入れたばかりの猪肉の鍋が目玉(美味でした)

2010.2朝食

2月は私一人だけの宿泊だったので、部屋食でした。
5月は、2組以上宿泊客がいましたので、食事処でみんなで食べました。
2010.5.1夕食
行者にんにくと干し柿のてんぷらが目玉(これまた美味)

2010.5.2朝食

2010.5.2夕食
ご主人手作り刺身こんにゃくが目玉(ご主人が最近覚えたそうです)

2010.5.3朝食

2010.5.3夕食
ご主人が指を棘に刺されながら採ってきた、たらのめとこごみの山菜が目玉
行者にんにくてんぷら、手作り刺身こんにゃくも再登場!

2010.5.4朝食

【ご主人と宿泊客の方たち】
宿のご主人池内さんは70歳とのことですが、顔つやは良く元気な方です。
宿のお仕事以外に畑をやったり、山菜を採りに行ったり動き回られています。
朝、私が散歩から戻ると玄関で屈伸運動をされていました。伺うと、宿では屈伸運動150回、家にいるときは鉄棒で懸垂をされてるとのことでした。
ご本人曰く、物忘れが出てきたとのことですが、一生懸命やっていただいているので、頼んだことを忘れられていても、お客さんは誰も文句など言いません。
お客さんも長年来ていらっしゃる常連の方なので、勝手知ったる我が家状態でてきぱき物を持ってきたり、片づけを手伝います。
(2月に一人で来た時、玄関が閉まっていました。電話すると、あれ今日お泊りでしたけっけと言ってご自宅から飛んでこられました。完全に予約を忘れていたようです。が、そのあと一生懸命食事の用意までしていただきました。)
(ご主人不在時、立ち寄り希望客が来た時、常連さんが「ここは日帰りは原則受け付けないので電話して確認してから来たほうがいいですよ。」と応対していた。)
皆さん体になんらかの問題を持っている方が多いようですが、明るく本当に楽しそうなのが印象的でした。食事時間に宿泊客全員で話しこんだのも珍しい経験でした。
(東北の湯治宿で1回経験して以来で、旭館は湯治宿だと強く認識しました。)
ただ40歳を過ぎた私が「若い人」と言われるくらいですので、ご主人もお客さんも高齢化していることは間違いありません。でも本当にいい方ばかりなので、いつまでもお元気でいらっしゃることを思わずにはいられません。
一方、世代交代?もあり、2014年5月に一緒に宿泊した友人の温泉ソムリエぐっちさんの記事を見て、宿泊に来た方もいたとのことでした。
温泉ソムリエぐっちさんの「源泉かけ流し どっとねっと」の記事 → コチラ
機会を作って今後何回でもお世話になりたい宿です。

●施設のデータ
【施設のHP】 無
【泉質】 単純温泉
【PH・泉温】 PH8.1 34.1℃
【立ち寄り営業時間】 立ち寄りは原則受付していません。
【宿泊】 有(宿泊しました)
【極私的評価】 ☆☆☆☆☆
【備考】

タグ: 大塩温泉