2005/3/8 | 投稿者: yom_sky

樋口一葉の「大つごもり」「にごりえ」を読む。現代語訳なのが情けない所だけれど。
一葉は文語体のリズムだという話もあり、口語ではそのあたりの芯の、心の、部分はまだ感覚としてすうっと入って来ているわけではないが、話の展開、キャラクターの造形はとても面白い。主人公と作家の距離感、清濁で割り切れない、正しいからって、清いからって幸福になれるとは限らず、不幸になるとは限らず。ある、いる「空間」をきりとりそこに関わる人の立場を各々の望みを描き、リンクさせ、一本に紡ぐ。
そういう作風かなと。こういう作風、好きです。べったりしてなくて。

大つごもりの締めの一言

「後の事しりたや」

物語は終わるが登場人物はそのあとも生きて行く。作家の頭にはあるだろう後の展開を作者は白紙に戻す。「この後どうなったのかしらねぇ」。
素敵です。
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