road to truth

ひとりの人間の「真実の生き方」への模索の記録

 
九条を守ろうブロガーズリンク

カレンダー

2009
August
Sun Mon Tue Wed Thu Fri Sat
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31          

QRコード

検索



このブログを検索

カウンター

本日のアクセス
昨日のアクセス
総アクセス数

メッセージBOX

ブログサービス

Powered by

teacup.ブログ
RSS

姜尚中が語る希望

姜さんが中学生だった頃に吃っていた事を知って、僕は驚いた。
理路整然と流暢に語る今の彼の姿からは想像も出来なかったからだ。
「在日という理由で社会に受け入れてもらえないのではないかという不安と無縁ではなかった」
と彼は語る。
「私とはいったい何者か。」「なぜ在日として生まれたのか」
その意味を自らに問い続けて、姜さんはその豊かな思想と人格を築きあげてきた。

姜さんがこの国の現実と希望について語っている。(以下、引用)
クリックすると元のサイズで表示します
現代、僕たちが抱える最大の困難は、理想や社会、歴史といった「大きな物語」が見えにくいことだと思います。60年代後半から70年代初頭までは、社会は変革できる、その過程で人間は疎外から解放される、解放された人間が社会をまるごと変えられる、自己変革と社会変革は常にどこかでつながっている、と考えることができました。
今は挫折感や無力感にさいなまれている人が多い。世界経済危機にしても、雇用問題、社会保障問題にしても、資本主義総体としての矛盾として出てきているわけですから、その巨大なシステムを前に二の足を踏んでしまうのでしょう。
では、どうすればいいのか・・・
希望とはなにか。願いを実現するために、自分が行動を起こして変えていくことだと、僕は思います。誰かに期待して変わるのを待っているのではない。変えていくプロセスに自分が加わることです。そのためには自分が変わることも必要でしょう。どうして自分が変わらなければならないのか、悩み抜いて初めて、既成観念や価値観を変えられるのだと思います。

・・今、政治がなすべきことの第一は、最もダメージを被っている人を救い出すことだと思います。例えば、働く場を保障することは急務です。働くという行為の底にあるのは、社会の中で自分の存在を認められるということではないでしょうか。人は、働くことを通して、自分はここにいていい、自分は生きてていい、という実感を持つことができる。だからこそ、その働く場を奪われることは、一番つらい。

 そして政治は、人間同士の信頼を回復するための方法を考えるべきです。今、他者への不信がまん延しています。
・・きずなをどうやって結びあっていくか。希望とは一緒に分け合いながら生きていくところから生まれるのだと思います。

 かつて東大の矢内原忠雄教授は「現実を批判するのは現実ではない。現実を批判するのは理想だけだ。・・」と言いました。理想は希望と言い換えてもいい。
希望で現実を照射しながら、この危機の時代だからこそ、それをてこに、一緒によりよく生きる社会を実現できるのだと思います。
(しんぶん「赤旗」より)

姜さんは言う。
希望は、社会を変えていくプロセスに参加することにあり、そのためには自分を変えることが必要だ、
希望は、一緒に分け合いながら生きていくところから生まれる、・・・と。

「自分がいったい何者なのか」という悩みから出発し、自らの人生の現実を希望で照射しながら生きてきた姜さん。アイデンティティの危機を「てこ」にして、自らの内面の豊富さを生み出してきた姜さん。
彼の言葉に、僕が学ぶことはそこはかとなく大きい。
3
タグ: 姜尚中 希望 在日
投稿者:eudaimonia

辺見庸が語る総選挙

今という時代の深層をとらえ、何を臆することもなく本音を語る辺見庸さん。
病魔と闘いながら魂のこもった発言をする辺見さんの言葉に、心が奥底から揺すぶられる。
その辺見さんが今回の総選挙について興味深い発言をしている。

・・こうした、「新たな貧困層」がすさまじい勢いで増えています。一方、一年間に三万人を超える自殺者が出て、11年間も続いています。自殺未遂を含めると数十万人に及ぶのではないか。僕はアフガニスタン、イラク、パキスタンなどの戦場取材をしてきたが、そうした戦争の死者数を上回っている日本は、異常な社会に突き進んでいるのではないか、と感じてきました。病気でいうと重篤になっている。
・・19世紀、26才のマルクスは、「経済学・哲学草稿」ですぐれた分析をしています。物質的価値が増大すればするほど、人間世界の価値が衰えていく、と。資本主義の物質優先、人をモノ化する「憑依」=妄想が何百年も民衆の心を支配し、世界は狂ったまま逆立ちして踊り続けている。そのことを21世紀のいま自覚しなければならないのではないか。
・・いまの社会は、人間の生体にあわないのではないか。資本主義という社会システムが人間の価値という座標軸を失い、「人間破壊の装置」になっているのではないか。
戦後の年月と同じ分を生きてきた僕の実感です。

・・ところで、今の日本の政治状況はどうでしょうか。
総選挙を前にして、マスコミは、自民と民主両党の政権選択しかないような報道ぶりです。これは国民を「錯視」状況に置くものです。小沢さんの辞任をうけて鳩山さんが代表に選出された民主党。僕は民主党は第二自民党だと思っています。日米安保や憲法9条について、自民顔負けの右派の政治家がいっぱいいます。
二大政党制というアメリカ的な発想から抜け出せない、自民・民主以外、政治をやる資格がないかのような言い分こそ、欧州などの実態をみても異様です。
次の選挙で、共産党は議席をおおいに伸ばしてほしい。共産党の支持・不支持を問わず、いまのだれきった政治に緊張をつくるために、そうした議論が起こってもいいのではないか。
「共産党」という党名は変えてほしくない。
人間の生体の悲鳴が聞こえている危機的な状況だからこそ、社会主義を目指す政党として、国民への吸引力を持ってほしいのです。
 (しんぶん「赤旗」より)


資本主義の腐朽によって「人間が内面から崩壊しようとしている」ということ。
「資本主義そのものが問われているのだ」ということ。
そして、だからこそ「社会主義を目指す政党」として「共産党」に「議席をおおいに伸ばしてほしい」と期待しているということ。
もともと政治や社会を見る眼力の鋭い人だと思ってきたが、最近の彼に視点の奥行きの深みや拡がりを感じるだけでなく、その眼差しの何ともいえぬぬくみやあたたかさを感じているのは僕だけだろうか?
記事の写真に写る表情からして、明らかに以前の彼のそれとは違う。



8
投稿者:eudaimonia

友人の価値

(8月10日、追記)

まさに、コペルニクス的転換!

K・マルクス「経済学・哲学草稿」にある「労働者の疎外」についての僕の理解は、180度間違っていた。
マルクスはこう言っている・・・「私的所有が疎外の原因である」
僕はなぜかそう思いこんでいた。
だが真実はこうである。
マルクス本人が書いている・・・「疎外が私的所有の原因である」
(「のちには相互作用」との文言も)

なぜ虚を信じ込んでいたのだろう?
その原因をいろいろと考えてみた。
哲学関連のあんちょこ本を信じ込んだことによるイドラ(先入観)。
マルクスが嫌うところの「現象にとらわれ、法則を見ようとしない態度」。
原本を熟読もせずに抱いていた固定観念、ソクラテスの言うところのドクサに囚われていた。それに対する充分な吟味もしてこなかった自分を恥じた。
他者の固定観念(ドクサ)を批判することは容易だが、自らの固定観念(ドクサ)への、自らへの厳しい吟味を行うことはとても難しいものだと思う。

コペルニクス的発見のきっかけは友人との「資本論」読書会だった。
友人からのレポートや問題提起、そして交わされる議論は、僕ひとりの力ではとうてい到達できない世界の領域まで自分を運んでくれる。

「我」にとって「彼」は、時には煩わしくもありながら、「我」を高めるためになくてはならない存在となる。
友人とはなんと有り難いものなのだろう。

追記、

A,「私的所有が疎外の原因」と、B,「疎外が私的所有の原因」この因果関係の逆転は何をもたらしたか?
Aの理解では、否定の局面だけを固定化してしまう。(歴史的に現存した共同体的所有の記述がないことも関わって・・・)
しかも、主体が人間に取って外部にあるもの(私的所有)であると錯覚する。その結果、人間の発展の過程として現状を把握することができず、疎外の止揚としての「共産主義」が、そうあるべき社会像・社会の期待されるあり方として理解されてしまう。
Bのように理解してはじめて、人間の弁証法的発展の一過程として現実をとらえ、
「疎外」の歴史的な意味を知ることができる。

若きマルクスの中に生きる「ヘーゲル的思考法」。
ヘーゲルを単純に否定したわけでなく、「弁証法的」に否定したのだということがよくわかる。



1
投稿者:eudaimonia

本当の争点

来る総選挙における最重要の争点は何か。
このような問いにあなたなら、どう答えるのだろう?

この問いに対し、非常に納得のいく答えをくれた方がいた。
元NHKのディレクターの戸崎賢二さん。彼はこう言っている。
(以下少し長い引用、ほぼ全文)


 総選挙関係のテレビ報道を見ていると、まず財源をめぐる自公と民主の論戦、応酬が取りあげられ、あとは自民大物議員が民主新人候補に苦戦中のルポ、といった具合に、一種パターン化した伝え方があるようだ。
 財源問題は重要な争点であり、政権交代はたしかに関心が高いが、「政権選択」を全面にした大量の報道の中で、政治的な少数意見にも目が向けられているだろうか。何か埋没している重要な争点はないだろうか。

例えば自民も民主も共に 衆議院の議員定数の削減を公約に掲げている。しかし、この問題をメディアは正面から取りあげていない。
 特に民主党は比例定数を80も削減すると公約した。この公約が実現すれば、2007年の参院選の結果で試算した場合、自民・民主で95%の議席を占め、2党以外の政党は33%の得票率でも4.7%の議席数しか得られないという。少数政党の議席数は激減し、国会における少数意見の事実上の排除が実現する。

 
自民、民主は憲法9条の改変では方向が一致しており、自衛隊の海外派兵のための恒久法も同じく必要としてきた。

国会での少数意見はいうまでもなく憲法9条をまもり、自衛隊の海外派兵を許さないというものだ。定数削減はこうした国会内の抵抗を著しく弱めることになる。
 生活重視とか景気回復とかいっても、選挙後は改憲勢力が動きを強めるかもしれない。そのとき、少数意見の排除につながる定数削減が日本の政治になにをもたらすのか。


どこも同じような総選挙報道の中に、民主主義の根本に関わる重要な争点に目を向けるセンスを求めたい。(「しんぶん赤旗」より)


巧妙に隠されている本当の争点が見えてこないだろうか?
イギリスには「選挙による独裁」という言葉があるという。
ナチス党もまた民主的なワイマール憲法下の選挙によって独裁をかち得、そしてその後憲法を破壊した。
この選挙、改憲勢力・消費税増税勢力の独裁を認めるのか?それとも否か?そのことが我々に問われているのだ。










12
投稿者:eudaimonia

疎外と主体形成の弁証法

へたれ親父たち=不労所得によって享楽にふける連中やら、プチブル的意識を持つ労働者の中の「持てる階層」の増大は、マルクスにはすでにお見通し済みのことだったようである。

剰余労働の創出には「負の労働、相対的な遊惰(またはせいぜい非生産的労働)の創出が対応」している。この「負の労働」とは、まず第一に資本、次に資本とともにする階級、とくに「サービスする階級のうち資本ではなく所得によって暮らす」諸階級、つまり受救貧民と取り巻き連中などのおかかえもののことである。

労働が交換するものは「・・彼の生命を維持し、肉体的社会的欲求など彼の諸欲求一般を充足するための諸対象」であることである。このことは個人的消費生活に独自な生活・享受の論理が展開していく可能性があることを示している。

(鈴木敏正「主体形成の教育学」より。カギ括弧内はマルクス「経済学要綱」)

剰余労働の増大=自由時間の増加、消費生活の展開・・という労働者にとっての主体形成の契機となるべきものが我がものとして現実化されず、それさえもが資本に包摂されてしまったところに、プチ・ブルジョワ的労働者の創出と存在の根拠があるのであろう。

ところで、エンゲルス「イギリスにおける労働者階級の状態」には次のような一節がある。

労働者は日常生活においてブルジョワジーよりもはるかに人間的である。・・貧民は、富者が貧民に与える以上のものを、たがいに与えあう。・・労働者は自分自身のつらい運命を経験しており、したがって困っている人々に同情の念をいだくことができる。
労働者にとっては人間はだれでも人間であるが、他方ブルジョワにとっては、労働者は人間以下のものである。だから労働者のほうがつきあいがよく、親切であり、有産者よりも銭の必要にせまられているくせに、有産者ほど銭にがつがつしていない。


僕はこの一節がとても好きだ。
派遣労働者、期間労働者。究極の「疎外」=我が内側には絶対的貧困しかない。持てる物は何もない存在。
だが失っているからこそ得られるものがあるのではないだろうか。
その発達可能性はブルジョワ化した労働者よりもはるかに高い。
たとえば「臨時教員」という立場の教師は、正規教員よりもはるかに教師として発達する可能性を持った存在なのではないのだろうか。

「自分自身のつらい運命を経験しており、したがって困っている人々に同情の念をいだくことができる。」それゆえに・・

今を生きる子どもたちにとって何よりも必要なのは、自分の苦しみや悲しみに共感し、ありのままの自分を受けとめてくれる存在なのであるから。

人間は疎外を経験し、これに反発しつつ自分自身を創り出し、これによって自分自身を充足させる。疎外は現実に固有な否定であり、これが現実の推進的で創造的な原理となる。(「マルクスのマルクス主義」ジョン=ルイス)






1
投稿者:eudaimonia
1 | 《前のページ | 次のページ》
/1 
 
AutoPage最新お知らせ