2011/12/28

「チーズは探すな!」  短歌

11月に刊行された「チーズは探すな!」という本を読んだ。これは10年前に世界中で2400万部読まれた超ベストセラーの寓話「チーズはどこへ行った」のアンチテーゼでもあり続編でもある。著者は前作とは別人で、ディーパック・マルホトラというハーバードビジネススクールの教授である。

前作の主テーマは「変化はコントロールできないものなのでそれを受け入れ順応せよ」であったが、今作のそれは「変化に順応するだけではなく自分で変化を起こせ」というものである。今作の著者は前作を否定してはいない。むしろ「素晴らしい本」だと述べている。しかし同時に、それだけでは不十分であると言っているのである。

その違いはそれぞれの原題、つまり前作が「Who Moved My Cheese?(誰がチーズを動かしたのか?)」であるのに対して、今作のほうは「I Moved Your Cheese(チーズを動かしたのは僕だ)」であることと対比してみればよくわかるかもしれない。

変化を予測して先取りし、それにいかに素早く対応・順応していくかが20世紀時代の望ましい生き方であったのに対して、これまでの延長線上にない想定外の環境・前提の変化に対してはそれだけでは不十分であり、むしろ自分が変化を起こす役割を果たせ、というメッセージは21世紀を生きるリーダーには必須の考え方であり望ましい姿勢ではないだろうか。言わば平時のリーダーと非常時のリーダー像のあり方と考えてもいいのかもしれない。

地方自治体のあり方に一石を投じ、あるべき姿・ビジョンを明示して大阪府知事から大阪市長に鞍替えした橋下徹氏などは、まさに大きなチーズを動かしている人物でありお手本にすべき存在なのではないだろうか。考えさせられる寓話である。

「これからは変化をとらへ順応すだけでは足りぬ変化を起こせ」

「平時ではよきリーダーも非常時は視点も動きも変へねばならぬ」
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