2020/12/22

「山座同定」の楽しみ  短歌

山の名前を知ることの楽しみの一つに「山座同定」がある。実際に見えている山の名前を地図や自分の経験等から割り出して推定または確定させることを言う。それだけのことと言えばそれまでなのだが、山座同定に成功するためには数多くの山の登山経験と読図能力が求められるのである。

そのことのメリットとしては、例えば飛行機で日本アルプスの上空を飛んでいる時などに、山名を知らなければただ「ああ、雪をかぶってきれいだなあ」程度で終わる感想が「ああ、今年の乗鞍岳は積雪が多いなあ」とか「あの槍ヶ岳は岩峰が鋭いので今年も着雪が少ないなあ」というような感想になるのである。つまりは同じ景色を見た感想でも深みが違うのである。

同じことは、名曲を聴いて「ああ、いい音楽だなあ」で終わるのか「ああ、シューベルトのこの曲のここはこのオーケストラの演奏が最高だなあ」と感じるのか、に似ているかもしれない。要は、知らなければそれまでだが、知っていれば味わい方の深みが違う、ということなのだ。同じ楽しむのならやはり深い味わい方をしたいものである。学びの大切さというものはこういう点にも表れるものなのだろう。
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