2016/8/30

2回目の剣岳登山  短歌

今年から国民の祝日になった「山の日」は8月11日だが、我が登山クラブの8月例会はまさにその日から4日間の計画で剣岳に向かった。先輩社長と私の2名は同じクラブの例会で11年前にも一度計画し、無事に成功してきたタフで危険な山である。同行メンバー7名のうち5名は今回が初めての挑戦である。

剣岳という山は、新田次郎の「剣岳・点の記」にも登場するように、北アルプスでいや日本で一番最後に開かれた山とされている。山全体が鋭い岩峰で覆い尽されていて、どこから登ればいいのかもわかりにくい山である。近年では北アルプス全体で、登山にはヘルメットの着用が義務づけられているので私もイタリー製のヘルメットを購入して本番に臨んだ。

早朝に大阪を出たので、昼過ぎからは早速、室堂からの登りになる。ここでチームは剣岳本峰を目指す4名の本峰隊とその直前の前剣を目指す3名の別働隊とに分けられた。本峰隊は翌日の本峰登頂のために一つ先の山小屋まで行かねばならないためである。私は希望して後者の別働隊に入った。別働隊とはいえ、歩く速度が少し遅いだけで前剣までのコースは全く同じである。

天候はよい。室堂から一旦200メートル下って雷鳥沢から500メートル一気に登り返す途中で、日ごろのトレーニング不足がたたったのか、10kgを超える荷物を背負ってしまったせいか、早くも足が上がらず呼吸も苦しくなる。軽い高山病の症状のようだ。やっとのことで予定の小屋に着き宿泊した。

2日目は体調も回復し、一服剣から前剣まで行くことになったが、リーダーをしている先輩社長と話し合って、一服剣で文字どおりの「一服」することにした。目の前には前剣が聳え立っているが、我々の目は逆方向の剣沢やその向こうにゆったりと立ちはだかる別山と立山連峰の姿に向けられ、2人でこの登山クラブを作った22年前以来の様々なことや今後の山の楽しみ方などをじっくりと話すことができた。

3日目も最高の天候で周囲の眺望は素晴らしい。しかしながら体調のほうは疲れもあってあまり思わしくはない。と、私の足の運びの重たさを目ざとく見つけたリーダー殿は、途中から帰路も別働隊を編成する、との動議を出した。立山三山を越えて行く本隊のコースではなく、往路をたどりながら立山直下の同じ山小屋を目指すコースである。ありがたく受け入れた。

お蔭で、比較的ゆっくりと歩きながらリーダーと2人で前日と同じような話をじっくりと話すことができた。これまでの登山は、どちらかと言えば「ピークハント」というパターンであったが、これからは一服剣での周囲の景色を眺めながらゆったりと過ごす楽しみ方もあるのだなあと感じた。4日間の好天のおかげもあったが、実に爽やかな初めてのゆったり登山が楽しめた。親友で先輩のリーダーに大感謝である。

「湧き消ゆる北アルプスの白き雲 我を見下ろしゆたりと流る」

 剣沢からの剣岳の堂々とした姿
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