2012/6/4

オルフェウスは34人編成だった  短歌

昨夜は、午後から親友の二人と大阪のザ・シンフォニーホールに出かけた。お目当てはオルフェウス室内管弦楽団である。きっかけは、数日前に私がふと見つけた小さな新聞広告であった。オルフェウス室内管弦楽団は、指揮者のいないオーケストラとして知られているが、単に物珍しいだけではない。ニューヨークのカーネギーホールを本拠地として活躍し、40年の歴史の中では数多くの世界的な賞や栄誉を受けている屈指のオーケストラなのである。

私が数年前にこのオーケストラに関心を持ったのは、彼らを紹介した書籍で指揮者を置かずに曲目ごとにリーダー役を替え、またリハーサル中は各々が自由に意見を述べ合い音楽を創りあげていくというユニークな運営方式「オルフェウス・プロセス」を知ったからである。そしてそれは、組織がフラット化している今日の企業その他の組織においても応用できるのではないかと考えたからある。

予め決められたプログラムは3曲で、1曲目のロッシーニ作曲の歌劇「アルジェのイタリア女・序曲」と2曲目のヴェートーヴェン作曲「ヴァイオリン協奏曲・ニ短調」は若手日本人ヴァイオリニスト五嶋龍氏とのコラボであったが、3曲目のメンデルスゾーン作曲の交響曲第4番、イ短調「イタリア」と3つのアンコール曲はオルフェウスだけの演奏であった。

私はクラシックにはあまり詳しくはないものの、彼らの演奏は見事なものであった。指揮者がいなくても最大で34人(曲目によって人数と演奏位置は変化する)の演奏者の呼吸はピッタリ合っていて、目を閉じて聞いていたら眠たくなるくらいに流れが素晴らしい。むしろ指揮者がいない分、かえって演奏に集中して聴ける感じがした。

「オルフェウス・プロセス」という書籍に掲載されていた「指揮者はいないものの、決してリーダー不在というわけではない。逆にどのオーケストラよりもリーダーは多い。メンバー全員がリーダー役を務めるからだ。つまり全員がその過程で発言権を持つと同時に、その結果に対して責任を負うのがオルフェウスのやり方だ。素晴らしい演奏を生み出すのは、聴衆に作曲家の思いを伝えようとする演奏家の心であり頭であり魂である。」ということばをナマで実感できて感動した。

このオルフェウス・プロセス(方式)が成り立つ大前提は2点ある。1つは一人ひとりが高い専門能力を持っていること、2つは高い志を共有していることである。私の属する人材開発の研究会も山登りの同好会も、会長を置かないオルフェウス・プロセスで運営しているが特に山登り同好会のほうは16年以上も続いている。この方式のおかげであることを感謝すると共に、各人の専門能力と志を常に高めて行く努力が必要であることを再認識させられた。

「米国の指揮者のいない楽団のそのハーモニー心に響く」

「オルフェウス・プロセスこそがこれからの組織の運営基本とならん」
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