2009/12/5

「官僚たちの夏」の佐橋滋  短歌

今年の夏以降、テレビでは山崎豊子の「不毛地帯」など名作のドラマが何週かの連続で放映されているのでDVDに録画して時間のあるときに観ている。そのはしりとなったのは城山三郎の「官僚たちの夏」である。このドラマには久々に感動した。

佐藤浩市演ずる通産省の官僚、風越信吾が主役だが、この人物のモデルになったと言われるのが佐橋滋である。この人物に大いに共鳴していた時、先輩社長から「『官僚たちの夏』の佐橋滋」という本が出ているよと聞き、早速購入した。作者は「逆名利君」などの著書で知られる評論家の佐高信(さたかまこと)である。

佐橋滋という人物は、自他共に認める「異色官僚」である。何が異色かと言うと、この人は決して出世街道だけを順調に進んだのではなく何度かの左遷・冷遇を経験した後に通産次官にまで登りつめたのである。また52才での次官退官後はどこへも天下りしなかったことも異色である。そして最大の異色さは、「自分たちは大臣に雇われているのではない、国民に雇われているのだ。」と言い切ったその生き方であろう。課長時代にある案件で大臣や次官と意見が対立した時、その案件が日本経済の発展のために必要だと考えた佐橋は、どうしても止めると言うなら自分の首を切れ、その代り自分はこういう理由で首を切られたと世間に公表するぞと、「民意」を背景に自分の信念を貫いたそうである。

私は、これこそ官僚のあるべき姿であり、佐橋が異色な存在となったことこそが現在の官僚や政府の問題点だと感ずる。自分のことよりも国のこと、いや社会のことを考える、そういう人が官僚にも、政治家にも、経済人にももう少しいれば、この国はまだまだ見捨てたものではないと感じた。原作も昔に読んだような気はするのだが、手元に本が残っていないので、もう一度買い求めて読み返しているところである。

「久々に『官僚たちの夏』を読みその生きざまに背筋も伸びる」

「自分より国や社会のためになるそんな生き方我も真似たし」
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