2019/11/11

風流な会話を聞きました  短歌

得意先のお会社を出て帰宅中のJRの駅前交差点の信号待ちで、後ろから「今夜は十三夜やなあ」という声が聞こえてきた。振り返ると、60から70代の三人の男女が薄暮の空を見上げて話している。つられて彼らの視線を追うと、なるほどもうすぐ満月かなという大きさの月が出ている。

三人の話は「だとしたら明日は宵待ち月やなあ」という声が続き、別の男性が「いやあ、それは違うやろ。宵待ち月というのはまた別の月やなかったか?」と掛け合っている。

そういえば十六夜は「いざよい」だったなあ、とまでは思い出したが、「宵待ち月」については名前しか知らないことに気づいた。だから三人の会話には入り込めない。

帰宅後に調べてみたら、確かに「宵待ち月」は満月の1日前の月のことで、「待ち宵月」とも呼ぶし、満月を意味する「望月」に対して「小望月」とも呼ぶらしい。

さすがは人生のベテランの高齢者三名。とかくギスギスしやすい昨今にあって、何となく風流でほのぼのとした会話を聞いたものである。

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