平成26年度神奈川県公立高校入試で、ある高校の、ある受検会場の問題用紙、解答用紙の配付が遅れたにも係わらず、定刻で終了したことにより約3分の時間不足が発生したことが新聞やインターネット掲示板等で報じられた。
これに関し、神奈川県教育委員会は次のような対応をとるという。
該当する受検会場の受検者が不利とならない方法で合格者を決定する。その方法として、
(1) 通常の選考方法により、募集定員までの合格者を決定する。
(2) 次に、全受検者の国語の得点を満点とした資料を用いた選考を行い、募集定員内で、かつ該当受検会場で合格となっていない者について、追加の合格者とする。
果たして、この選考方法は受検生にとって公平と言えるだろうか?
例えば、国語以外は得意でなく、国語が得意科目の受検生の場合、国語であと3分あれば、合計点数が合格ラインに達したかもしれないのに、上記の選考方法だと、(1)で選考から外れ、(2)では、得意科目の点数をノーカウントにし、他の科目の合計による選考となるので、やはり選考から外れる確率は高い。
つまり、上記の選考方法では、一切今回の試験時間不足の救済にはなっていないということだ。この選考方法を知らされて、該当する受検生の気持ちはおそらく複雑だろうと思う。

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