人は高齢になって、どんなに頭がハゲようとも、髪が白くなり腰が曲がる症状が出ようとも、本音では自分を老人だとは思わない、思いたくない性分があるようです。
老人とは、年齢が高いことを示し、個人を指す場合は男性のことが多く、一般的には「子ども」「大人(おとな)」「老人」の3区分で、女性は「老婦人」「老女」「老婆」などを用い、老人は生産関係の組織から退いて、次の世代へ譲り渡した世代を呼ぶようです。
今から約100年前、アメリカの実業家で詩人のサムエル・ウルマンは「青春とは人生のある期間をいうのではなく、心の様相をいうのだ。年を重ねただけでは人は老いない。理想を失ったとき はじめて老いがくる・・・・(中略)・・・歳月は皮膚のしわを増すが、情熱を失う時に精神はしぼむ。」という詞の影響があったからなのでしょうか。
では、いったい老人と呼ばれる条件はあるのでしょうか。老人と呼ばれる条件があるとすれば「頭はハゲル、髪は白くなる、腰が曲がる、しわが増える、ホクロができる、耳が遠くなる、老眼になる、歯が抜ける」などの体に変化が訪れます。
次に、心や態度の変化は、「気が短くなる、くどくなる、グチを言う、同じ話を繰り返す、出しゃばる、聞きたがる、世話焼きになる、話が長い、死にたがる、ひがむ、欲が深くなる、過去を自慢したがる、やたらと孫をほめる、病気を克服したことや元気なことを自慢したがる」などです。
これらの症状が出て、老人の条件がそろったとしても、素直に認めようとしないのが、現代の老人たちで、「帽子を被りたがる、襟巻き、メガネ、ツエをつく、カツラ」などを用いて1歳でも 若く 見せようと頑張るのです。
さらに、「老人」という呼び方は極端に嫌い、「老人ホーム」であっても、「老人」という名称を看板に掲げる施設は少ないようです。
一般的に「年配者=高齢者=お年寄り=老人」と考えても良いと思いますが、電車やバスのシルバーシートがあっても座ろうとしない「老害?の年配者」も、ここにいます。

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