春風に漂う梅の香りが深く感じられるようになって、この頃から吹く東方の風を「東風(こち)」と言いますが、「東風吹かば 匂いおこせよ 梅の花 主(あるじ)なしとて 春を忘るな」と、菅原道真公の句、都落ちを惜しんだ歌です。(きょう2月25日は道真忌)
学問の神様で知られる岡崎市岩津町にある岩津天満宮は、菅原道真公をまつる由緒ある神社で、梅の季節になると境内400本からなる白梅や紅梅が見事な花を咲かせます。そして、合格祈願やお礼にと、数多くの絵馬が並びます。この地域の教育の熱心さが伝わってきます。
ノーベル平和賞を受賞したマララさんは「・・・1冊の本、1本のペンが世界を変えられるのです」といい、教育の大切さを世界に発信し、教育の格差が言われる今、経済事情が苦しい子どもに教育の機会を与えてほしいと訴えました。
また、「なぜ戦車を作ることは簡単で、学校をたてることは難しいのか」とも訴えています。
戦時中、「豊川海軍工廠へ学徒動員」していた私の姉は、戦後「戦争は科学の発展があるかもしれない、しかし文化の発展はなく、むしろ多くは破壊されてしまう」と、学ぶ時間が少なかったことを悔いていました。
現在、諸外国の国内総生産と比べ、日本の公費で賄う教育費がぜい弱で、家計に占める負担は大きく、景気の悪化や雇用の激変(非正規雇用など)が教育の機会に影響して、機会均等を崩壊させつつあるようです。
日本で学ぶためには、経済力が必要な時代となってきたことは、悲しいことです。若者は家庭が貧しくとも、意欲ある人に高等教育(学位またはそれに準ずる学術称号を授与する教育)が受けられる国にしたいものです。

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