経済の語源で経世済民(けいせいさいみん)」という言葉は、中国の古典に記載のある語句、「世をためて(治めて)民の苦しみを済う(救う)」という意味のようですが、言葉のひとり歩きが進み、今や必ずしもその様にならなく、利益を獲得するだけの活動に変容してしまいました。
利益をあげるための「経営」や「景気」も経済として考えられ、民の苦しみとは乖離しているようです。なぜなら、コロナ感染数が最多を更新すると、日経平均株価も高値を更新し、円高になると株安となり、株価は6カ月先の景気を反映すると言いますが、日経平均株価の算出方法を考えると、必ずしも実際の経済(景気)を反映しているとは思えません。
世界的な株高で、日本市場は高値を付けていますが、日本は未だ最高値ではなく、日銀と年金のお金をつぎ込んで株価を維持しています。他の国より個人投資家に不利な点が多いのも問題です。
コロナによる被害の中、株価だけが上がっているとも言えますが、中国だけでなくアメリカも着実にGDPを延ばしていて、日本の経済だけが長い間 沈みっぱなしで来たことを忘れてはなりません。
投資の促進と銘打って、個人投資家へも小口で株が持てるようになりましたが、株が景気や企業収益にリンクしなくなると、投資でなく単なる投機、バクチになりかねません。株はリスクが伴うことを承知していますが、証券会社の言いなりの 弱い立場の小口株主(私のような)にとっては、資産運用で収益など夢物語でしょう。
経済?「世を治めて、民を救う」など、とても語源の様な言葉の意味など考えない方が良さそうです。

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