きょうから12月、1カ月のカレンダーも残すところ1枚、年末に忙しくバタバタと走り回るイメージで広く使われている言葉に「師走」があります。しかし、今年は少し様子が異なり、コロナの感染拡大防止によって静かな暮れとなりそうです。
数年前に畑に植えたブンタンの樹に、今年の始めて11個の実が成りました。かんきつ類の一種ブンタンは、標準名がザボンですが、ボンタン、ジャボンとも呼ばれ、東南アジア・中国南部・台湾などが原生地で、日本へは江戸時代初期に渡来したと言われます。
先月中旬まで、深緑色の葉と同色で埋もれていたブンタンは、やや黄緑色となって、直径15〜20センチほどに育ちました。
果肉は果汁が少なく、独特の甘みと風味があるようで、収穫は年末頃に行われることが多いとされ、今から楽しみです。一般にかんきつ類の収穫をした後、すぐには酸味が強すぎるので、2〜3カ月間貯蔵して酸味を減らした後に食べると良いようです。
ブンタンは皮の厚さが特徴で大きさの半分程度を占める程で、中国では皮の内側を剥ぎ、乾燥させた上で生薬としても利用され、セキを止めなどの喉の薬、食欲の不振を改善するなどに用いられているようです。また、皮にはサンショウと同じく、舌にしびれを感じさせる(局所麻酔性)辛み成分のサンショオールも含んでいるそうです。
ブンタンにはビタミンCが100gあたり45mgと非常に豊富で、これはグレープフルーツや夏みかんを上回るといい、抗酸化の作用で活性酸素から体を守ってくれる作用、免疫 活性の作用、コラーゲンの合成を助け肌のシミやシワを防ぐ作用、副腎皮質ホルモンを生成してストレスへの抵抗力を高める作用などがあるといい、収穫が楽しみです。

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