愛知県岡崎市長選は先月18日、投開票され、無所属新人で元衆院議員の中根康浩氏(58)が、現職の内田康宏氏(67)を破って初当選を果たしました。
組織的支援がない中根氏は、街頭演説を繰り返して票を掘り起こし、一方、内田氏は2期の実績を掲げ3期目への意欲を語り、自民党や立憲民主党など与野党の推薦を受けていましたが、中根氏は3万票の大差をつけて初当選しました。
政府は新型コロナ対策として国民1人当たり10万円を給付しましたが、その直後の選挙で立候補をした中根氏の公約の目玉は、新型コロナウイルス対策として「年内に市民全員に5万円を給付します」と出たのです。まさか市民全員に支給すれば190億円をこえ、どのように費用を捻出するのかと思いました。
ところが、多目的ホールなどを備えた施設の建設費用(約80億円)などの取りやめて可能だとも言うのです。しかしその前に、市長に就任しても独裁者になれるはずもなく、市議会が承知しないだろうと思いました。
つまり、当選するには「5万円の支給を公約」とすれば、国の実績もあり票が取れると読んだのでしょう。5万円の支給が成るか成らぬかは、やってみなければ分らないし、岡崎市が政策としてお金を給付しようとするわけで、候補者個人がお金を配るわけではないので選挙違反には当たらないということです。
当選しても現職市長ではないので細かい事情は分らず、5万円にしてもPCR検査にしても、市長の立場になって、できることと、そうでないことがあり、当然 議会の賛成がなければ成立しないことは明かです。
どこの首長の選挙も同じですが、議会がネジレていては、いくら首長候補者が公約していても、議会を通るか、通らないかは選挙の前から分っていることです。つまり、首長になるために考え出された「裏ワザ」だったのでは・・・・・。
写真:香嵐渓 2020.11.6 撮影

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