ことしも残すところあと1日に押し詰りました。師走の空の下で、今なお、仮設住宅や被災した家屋に住む人がいることを思うと、つらさ、悲しみを抱える人にも心を寄せて新しい年を迎えたいものです。
令和元年もきょうで終わりますが、年は改まっても時の流れは一続きで、被災者の生活再建は越年となるのです。
相次ぐ台風や豪雨、消費税増税、ラグビーのワールドカップ日本大会と、さまざまなことがありました。多くの人にとって2019年は令和の始まりとして記憶されることでしょう。
大晦日(おおみそか)の今夜は、各地で深夜0時をはさんで鐘をつきながら新しい年を迎えます。人には百八つの煩悩(ぼんのう)があると言われ、その煩悩をはらうために、除夜の鐘をつく回数は108回とされています。
人の心の乱れ・汚れを煩悩とすると、代表的な煩悩には、肉体的および精神的なもので、怒り、執着、疑う・妬み(ねたみ)など、人の心を惑わせたり、悩ませ苦しめたりする心のはたらきのことを言い、仏教の考え方からきています。
除夜の鐘をつく回数の108回は諸説あり、具体的に108の煩悩を挙げるよりも、百八つという数は、いわゆる 数多くという意味だと理解すればよいと思います。
日本の他に、韓国 ソウルの中心街、鍾路(チョンノ)の有名な普信閣(ポシンガツ)では、象徴的な存在の大きな鐘楼で除夜の鐘はつかれるようで、日本と同じようにテレビ中継されるそうです。
今宵も酒を飲んで、町内にある 晴天山・順正寺の「除夜の鐘」を聞きながら今年の区切りをつけようと思います。
来年も、どうぞよろしく・・・、良い年をお迎えください。

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