企業は本来売り上げを追い求め、去年より今年、今年より来年と。数値目標を掲げ、達成に向けて努力を重ねることで成長して来ました。セブン-イレブン・ジャパンは11月15日、加盟店を巡回する店舗経営指導員のうち、2人が加盟店のオーナーがいない間を見計らい、商品を無断で発注したことで、加盟店オーナーとの信頼関係を損なう行いだとして懲戒処分をしたそうです。
売れ残った商品は廃棄され、廃棄コストの大半は加盟店オーナーの負担だといいます。店舗経営指導員の中には、売れ残った商品のうち、数十万円分を自費で購入する社員もいるというのですから、売上数値目標への執着と、売り上げ至上主義の最たるものでは・・・・。
新規出店を積み上げ成長してきたコンビニエンスストアも今や飽和状態で、人手の不足が深刻だといいます。従業員が無理なく働けて、お客さんにも満足してもらうにはどうすればいいのでしょうか。
基本は、お客さんに満足してもらうため、求められる商品がそろっていることですが、商品が必要なのはいつなのか“今でしょ”が全てではありません。急がなくても確実に手に入れられれば満足できる商品もあるはずです。
昨日、安城市内を車で走っていましたら、飲食店の玄関の看板に「ランチ・2,800円、ディナー6,800円」とあり、駐車場がほんの数台しか止められなく、店内は満席のようでした。
毎日食べに行ける値段ではないのですが、おそらくお客さんの満足度が高いのでしょう。お客さんの満足度が高ければ、働いている人の満足度も高い店ではないかと思うのです。
時間と品質と値段が勝負のコンビニエンスストアも、店舗拡大・売り上げ至上主義は、大きな曲がり角に来ていて、どうやら、働き方改革を行って企業経営の価値を変える時代が来ているようです。

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