高さ5メートルはある我が家の庭のキンモクセイから、ちょっと前まで甘い芳香が漂っていました。毎年濃いオレンジ色の花を9月〜10月の頃に咲かせます。
秋になると甘い香りを強く漂わせるキンモクセイは、ジンチョウゲ、クチナシと並ぶ三大香木(さんだいこうぼく)のひとつです。
キンモクセイは空気が汚れている場所やホコリの多い場所では花が咲かないようで、花を咲かせ、芳香を漂わせることから、空気がきれいな証しでしょうか。
キンモクセイの匂いには食欲を抑制する作用があるそうで、「ダイエット効果」があるかもしれません。また、イライラしているときや悩みがあるときなどに匂いを嗅ぐと、心を落ち着かせてくれます。
花は食用にもされ薬などにも使われ、匂いは「リラックス効果」があって、体に良いといわれています。
モクセイ科モクセイ属の常緑小高木樹のキンモクセイは、庭木や街路樹に利用されていることが多く、町内にある公民館の庭先にも植えられていて、とても生育旺盛な植物で、放っておくとどんどん大きくなってしまい、専門の庭師が毎年 剪定(せんてい)を行っています。
年間にわたって緑の葉を見ることができ、常緑樹として日陰を作る効果がありますが、実は葉を落とさない植物はないのだそうで、人知れずつつましやかに葉を落し、新しい葉に生まれ変わるのに気付かないだけのようです。
「キンモクセイ(金木犀)」は江戸時代に中国から伝わってきたそうで、甘い匂いをさせる小さな花は一週間しか咲きません。名残惜しい花は、匂いとともに去り、いよいよ冬がそこまで来ているのでしょう。

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