高齢者の自動車運転事故が、これでもかと言わんばかりニュースに出て、自動車の運転をしないと宣言し、免許証の返納をする人が増えているといいます。
高齢者になると、運動神経も反射神経も判断能力も落ちると言い、こうした事故をなくすには運転しないことですが、田舎暮らしをしていると交通手段がなくて、話はそう簡単ではありません。
高齢者だけで暮らす家族は、歩くのが困難、公共交通機関がなく、近くに生活用品を扱う店もない、買い物に不便など、いわゆる「買い物弱者」と呼ばれる人たちで、近所の人が有償で送迎する方法もありますが、白タクは法律違反です。したがって、自分で運転するしか方法が見つからないのです。
政府も対策に乗り出し、先日発表された交通安全の緊急対策には、安全運転支援機能を搭載した車に限定した運転免許制度の創設や地域の特性に合わせた新しい移動手段の実用化などが盛り込まれました。
自動車の構造技術に期待する対策であり、一方で、有償で送迎する共助制度も現実を踏まえた対策で、検討に値すると思います。
もう一方で、自動車の運転免許には種類が限定されています。例えば私の場合は「大型 自動二輪車・中型自動車(8トンに限る)」で、自動車の種類・大きさなのですが、運転する年齢や、運転する地域、道路の種類(高速・一般)などは国内であれば制限はありません。
運転免許の種類は中型自動車ですが、現実は毎日「軽トラック」の運転で、市内から外へ出て運転することは ほとんどありません。
現実を踏まえた方法として、年齢・地域・道路の種類など、運転免許の種類を増やすことで、田舎に住む高齢者にも不自由 させない対策を検討してはどうでしょうか。
箱根・彫刻の森美術館 ピカソの館前にて 2019.6.30撮影

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