人の体は水分が約6割を占めていますから、飲み水を欠かすわけにはいきません。ところで、蛇口から出る水の価格を承知して飲んでいるのでしょうか。
一般家庭で水道水を飲んだとすれば、バケツ1杯約1円で飲めますが、ペットボトルを自販機で買えば1本100円です。高いと思うか、安いと思うかは、自分のおサイフの中に入っているお金の額と、必要としている状況によっても違ってきます。
コップ1杯の水が1000円で売られているとしたら、当然高いと思いますが、例えばアフリカの砂漠の真ん中にいて、水筒が空になり、喉が渇いていたとしたら水を迷わず買うかもしれません。命に関わりますから、値段の感じ方は違ってきます。
私たちは、実際のサイフの他に「心のサイフ」を持っていると言われます。物の値段を見るときは、自分の欲求をどれだけ満たしてくれるか、その値段に見合う価値があるかどうかを判断します。
外食をするとき、「今日の昼飯は1,000円までとしよう」とか、「居酒屋で飲むには5,000円までにしよう」など、自分の心の中で値段の目安を決めていることが多く、それをこえる価格では高いと感じてしまうのです。
ランチが1コイン(500円)で食べることができれば安いのですが、問題は内容と状況です。品数と品質、でき上るスピードでしょう。
先日も、チェンソーのエンジンが掛からず、修理を依頼したところ、状況によっては新品を購入した方が安いかもしれないと言われ、半ば諦めかけていたのですが、詳しく見積をもらうと、新品の半額程度で済むというのです。すかさず修理を依頼しましたが、残るは修理完成までの期間でしょう。
物の値段はどのようにして定まるのかを考えてみました。もちろん需要と供給で決まるのでしょうが、必ずしも売り手が表示した価格が正しいとは限りません。日本人はだまされやすいともいいます。
野球選手や芸能人の報酬、絵画、骨とう品の値段はどうやって決まるのでしょうか。人々が主観的に判断する効果や価値によって決まるといいます。

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