数日前に降った雪が道路の端に避けられて、陽の当たらない場所では融けずに残って凍り、その上を歩くと思わず転びそうです。
市街地ではビルの谷あいの風が冷たく、まるで冷蔵庫の中にいるような寒さが襲ってきます。
降り積もった雪は、踏み固められと1晩で凍てつき、融けるのに何日も掛かることがあります。雪の多い地方で暮らす人々の苦労が想像できます。
戦争という不幸な時期をへて、凍り付いていた中国との関係も長い年月をへて、やっと周恩来首相と田中角栄首相との間で、日中の国交が正常し、互いに小さな異なる思いを一度棚上げし、大局的な見地で友好を結ぼうとしたのでした。
ところが、2012年、日中国交正常化40周年を迎えようとしたとき、領有権を意識した当時の石原慎太郎東京都知事が尖閣諸島を都で買い取る話しから端を発し、マスコミが取り上げ、当時の民主党政権野田首相は中国との友好を保とうと国有地として地主から買い上げるに至ったのでした。尖閣諸島の問題は、国交正常化の際、互いに話題にしないと誓ったはずでした。
あれから年月が過ぎ、平和友好条約が締結されて、今年で40周年の節目を迎えました。そして、ようやく首脳が相互訪問する兆しがみえ始めました。
尖閣諸島の問題は、現在も中国は自国の領土を主張し譲らず、互いに触れないという意識のようです。ちょうど韓国が慰安婦問題の蒸し返しを日本に迫っているのに似ているのではないでしょうか。
互いに凍り付いた問題を解かすには、信頼関係の長い継続が必要で、過度にマスコミが取り上げ、政府に迫るのも問題の解決を遅らせるような気がしてなりません。
一度凍り付いた歩道の雪は、その上を歩かず、長い日照時間を掛けて溶かし、前を向いて未来ある目的に向かって進むしか方法はないと思うのですが・・・・。

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