なじみの居酒屋の、縄のれんをくぐるとカウンター席に腰掛け、「取りあえずビール」と大声を出して注文、「キリン? アサヒ? それとも・・・・」、店にはそんな名前のビールはないとでも言いたげな、店主(おかみ)の返事が戻ってきました。
「今日は、何かあったの?」と心配げに、どうやら普段と違う私を見破ってしまった様子、いつもは「日本酒を常温で・・・・」が、実は何を飲もうかという「迷い」がありました。
イチロー選手の一日は迷うことなく、決まってカレーライスから始まると読んだことがあります。結局、私もビールは止めて日本酒からとすることに・・・・・。
慣れ親しむと言うことは、酒のつまみを選ぶときも同じで、いくら何でも、見慣れない急ごしらえのつまみを「おかみ」が勧めても選ぶ気がしなく、今度の衆院選でも普段慣れ親しんだ党を選んだのでは・・・・。
有権者の多くが選んだのは、老舗に例えてもよさそうで、票は安定感を選んだのでは・・・・、そして投票率の低かったことは台風という天候と、投票しなくても情勢は変わらないという「安心感」もあったのでは・・・・・。強い危機感があれば投票率も上がっていたと思うのです。
居酒屋のお品書きも、数多くはありません。せいぜい与党と野党の数ほどしかなく、あまり多いと客も選びにくいし、お店も材料を用意するのが大変なのです。
名古屋の居酒屋も個人店と大型チェーン店があります。今回の衆院選、愛知12区では大型チェーン店のような「政党公認候補」が破れ、個人店のような「無所属候補」が当選しました。
政党公認の後ろ盾がなく、掲示ポスターの枚数も限られ、無所属への同情票も多かった様子、今後は無所属を巻き込んだ政党再編の一波乱があるのでは・・・・・。

4