24節気の立秋(今年は8月7日)が過ぎても蒸し暑いが続きます。名古屋の過去10年間(2006年〜2016年)で、8月16日の1日の最高気温を調べると、この日は1回も30度を下回ったことがなく、1日の最低気温は、2015年の24.8度を除けば全て25度以上の熱帯夜でした。
日本人であれば、お盆休みは宗教・宗派に関係なく、当たり前のこととして毎年迎えていると思います。いつから私たちの生活に入った休みかは定かでなく、お盆休みを生活の一部として受け入れ過ごしています。
きょうは、先祖の霊を送り出す行事が各地で行われ、月遅れの盆の送り火がたかれます。京都五山の送り火や長崎の精霊流しなどが有名です。
お盆休みの期間、香・明かり・花・水・食べ物などをおそなえして、家族とともに冥福を祈り、お盆の期間をゆっくりと過ごします。
現在では、亡き方の霊を鎮めるといった民族・信仰などが結びついて、いろいろな考え方でお盆の行事が、あたりまえの様に行われています。
私の家では「真宗大谷派(東本願寺)」の考え方で「お盆に霊があの世から帰ってくる」という行事はしません。亡くなった人は常に私たちの近く(心の内)にいるという考え方で、生きている人のために行うのがお盆の行事で、迎え火・送り火をやらなくても良いとしています。
送り火は、地域によって異なりますが、迎え火のように門口で明かりをつけ、先祖があの世への帰るのに、道に迷わないように送り出す火のことです。先祖へ真心を込めて行い、また来年も再会できるように願うとしています。
お盆休み最後の日のきょうは気持ちも新しく、仕事に、あるいは日々の暮らしに励むための行事として「送り火」がたかれます。この行事は先祖に対する精神的なものですが、この世に在る私たちのためでもあり、自分の心に「けじめ」を付ける意味で伝統的に行われます。

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