いよいよ今年も残すところ3日、正月には今年も孫が来るというので、年の瀬の大掃除を行い、家の中を「生まれ変わらせる」ことができるのでしょうか。
大掃除で悩むのは廃棄するか、それとも「もったいない」からゴミにしないでおくかの分別です。
リストラクチャリングという言葉がありますが、言葉が出始めた頃は「再構築」あるいは「生まれ変わる」などと言っていましたが、時がたつにつれ「合理化」「人員整理」から「解雇」と訳されるようになり、暖かみを感じない言葉となりました。
情報技術が発達し、効率化や最適化といった考えがより目立つようになって、効率、時間短縮、最短距離など、カメのようなのろまな人にとっては、まるで現代社会で生きる資格がない脅し文句のように使われて来ました。
効率化が進み、個性のない即席商品や人物まで現れ、そして誰と話しても同じ情報が流れているなど、しらけた空間が出来上がっていきました。
仕事がどんどん忙しくなって、空いている時間が少なくなっていけば、人は何を思うかを考えてみました。どうやら、人は効率化や最適化といったものとは真逆の性質を保有する生き物ではないかと気がついたのです。
人間らしく生きる、つまり人はマシーンではないので、無駄を生かすところに人間の本質があり、自信を失いかけた人々は、すべての人の存在を力強く肯定した歌詞「ナンバーワンにならなくてもいい・・・」・・・・「世界に一つだけの花(2003年)」オンリーワンを歌ったグループ、SMAPの解散だったと思うのです。
効率化を求めるには、余剰をなくしフル回転させて無駄を省く、そうすることで自分という生き方を勢いよく消耗させてしまうのです。たとえ世の中とうまく折り合えなくても誰もが個性ある美しい花を咲かすことができたらと思うのです。
これからの生き方を示唆する「解散を機会」にして、一人一人が個性を出して活躍していくことでしょう。
人は余剰を持てば効率を考える余裕が生まれ、良い知恵も浮かびます。無駄だと思える余剰や余裕を持つことで、人の持って生まれた能力を発揮させる力が生まれると思うのです。

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