昨年暮れごろから最近まで、オレオレ詐欺防止を呼び掛ける愛知県警のド・派手なポスター「オレは誰?」が目に付きます。
(引用)
http://www.pref.aichi.jp/soshiki/chiikianzen/0000088843.html
人は誰でも物事を判断するときに、先入観を持っていますので、息子や孫などからの電話は、自分にとって都合の良いことばかりの情報だけを集めてしまい、リスクについては確認もせずに行動してしまうようです。詐欺に引っかかる人の多くは確証バイアスが掛かっていると言われています。
セールスマンが物を売りに来たりするとき、第一印象が良いと思えば、その判断を正当化するためにマイナス要素を排除してしまう傾向があるようです。反対に、先入観が悪い方向へ働くと、すべてがうまく思えなくなるものです。また、外見だけで判断するとミスを招くこともあるので、十分に注意する必要があります。
初対面の人に会った時は、第一印象が結果に大きく作用する場合があり、第一印象を良くすることの訓練が面接試験の練習です。最初の好印象は作り出すものだと、私は日ごろから求職者へ話しています。
先入観の強い人は、頭が固いといわれ、歳をとるほど経験値が増え、先入観も大きくなり、人間の関係も複雑になってくるので、問題が起きないうちに早めに改善したほうが良いと思います。
「年寄りは頑固だ」「今の若い者は・・・・」という先入観のなかの固定観念や、例えば「イスラム教徒はテロを起こすから、どの人も嫌いだ」という偏見はなくしておかねばなりません。
リオでパラリンピックが行われていますが、「障がい者だから」という先入観、固定概念、または偏見の目で観戦していませんか。もしそうだとしたら、先入観を解消する最も良い機会ではないでしょうか。
リスクを背負って戦う選手の様子を見て、先入観だけで人を判断せず「オレは誰?」をも見極め、詐欺に引っかからないようにしなければなりません。

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