このところ、ガソリンスタンドの前を通るたびに1リットル当たりの価格表示が気になります。
原油価格はここ1年で一気に半分以下まで下がりました。中国やヨーロッパの景気低迷によって石油の需要が緩むとの思惑と、米国でシェールガス開発が進み、エネルギーを自給できる見通しとなったといわれています。
また、最大の産油国であるサウジアラビアは減産をしないといい,OPECも同様の決断を行いましたので減産する国はありませんから、価格は下がる一方になります。
近頃、1バレル=50ドルを下回り、その後も下落が続いていて、以前のように1バレル=20ドルまで下がる可能性は低いようですが、一時は1バレル=140ドルまで上昇しました。100ドルをこえる原油価格の方が異常ではなかったかといわれています。
価格が下落すると問題は各油田の産出コストですが、OPEC加盟国の産出コストは1バレル=10から25ドルといわれていて、50ドルを下回る価格帯でも十分に利益がでるようです。そうはいっても、日本のコメ減産対策のように、OPECも減産で価格をつり上げて維持する方法は、どうやら通じなくなったようです。
一方、米国のシェールオイルの産出コストは1バレル=50ドルから90ドルほどかかり、50ドル割れでは採算がとれないといいます。50ドルより安いコストで採掘できる技術がでてこなければ、OPECによるシェールつぶしが成功するかもしれません。
円安で、石油の輸入価格が気になっていましたが、追い風が吹く勢いに日本経済もデフレを脱却し、早く景気を持ち直して地方へも恩恵が欲しいものです。
私が住む地方でのガソリン価格も、昨年夏ごろは1リットル=150円〜160円したのですが、このところ120円〜130円あたりで推移し、今後は維持か、長期的には下がる傾向にあるようです。
建設中の新東名・豊川市千両付近 2015.4.18撮影

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