共働き家庭が増える中、子育てに関わる高齢者が急増しているとか、祖父母が育児や家事の手助けをすることが望ましい、つまり「孫育てに積極的な力が必要とされている」と、内閣府の調査で浮き彫りになったといいます。
過去、核家族化という言葉が流行し、農村から都会へ仕事を求めて出た若者が、親と同居しないで都会で結婚し、親と別居が理想とされてきました。しかし、子育てと云う面から最近では、家族との理想の住み方は親子と祖父母の“近くに住む”がいいと云われるようになりました。
親子の交流はしても深入りしない。家族間で波風も立ちにくい適度の近さを保った別居のことで、親と子は「スープが冷めない距離」に住むのがいいといわれ、同居ではなく、適度の近さを保った別居のこと。最近は略して“近居”と呼ぶのだそうです。
定年を迎えた世代の男性は、現役時代は仕事一筋で子育てに関われなかった人が多く、幼い子どもの成長を肌で感じられるのは、大きな喜びであり、生きがいだといいます。
我が子の時には味わえなかった子育ての喜びを、孫育てで取り戻したいという男性が予想以上に多く、「イクメン(育男)」に対して新しい言葉(造語)「イクジイ(育爺)」も急増しているとのことです。
2014年版「高齢社会白書」の意識調査でも、今や「子ども夫婦が一緒に住んでくれない」と不満をこぼす人は少ないといいます。共働き夫婦には「ちゃっかり組」もいて、孫育てに積極的な「イクジイ」「イクバア」を当てにでき、子どもを迎えに行けば時には夕飯の誘いもあり、近居は、いいことが多いとのこと・・・・・。
夫婦で働きながら3人、4人とこどもを育てることが難しくなっている現代、近居・イクジイ化が、少子化や高齢者対策に有効な手立てかもしれません。
その為には、3世代住宅建設の次は、近居住宅支援政策が必要かも・・・・・・・。

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