文明開化の明治時代、「天は人の上に人を造らず、人の下に人を造らず・・・・生まれながらに貴賤・貧富・上下の差なく・・・・学問を勤めて物事をよく知る者は貴人となり富人となり、無学の者は貧人となる・・・・・」と、福沢諭吉「学問のすすめ」の一説です。
大学へ進学する者が半数以上を占める現在、明治時代の云う無学の人はいません。全ての人が貴人になり得たとしても、富人にはなり得ず、福沢諭吉の言葉もすっかり色あせてしまいました。
今や、人口数%の富裕層(企業や個人)が富の半分を握っています。経済が成長すれば、いずれ多くの民へ分配されるだろうと云う説がアベノミクスの考え方で、分配されなければ社会不安が起きることも考えられるのです。
具体的に、日本人の個人資産は総額2,500兆円あると云われています。そのうち株や預金が1,500兆円で、人口1億2千万人で均等に割れば一人当たり2,000万円となり、4人家族では8,000万円となる勘定です。
それでも、戦後行われた財閥解体、農地解放を実施し、3回相続したらオケラになるような相続税法を採用、所得税も累進課税を使い、収入が多ければ多いほど税率が上がり、裕福な者を減らしてきた結果なのです。
日本は資本主義をとっていますので、貧富の差は当然出てきますが、それを絶望と見るかチャンスと見るか本人次第です。仕事をしないでお金を得る社会は発展しないことは、過去、ソビエト連邦が証明しています。
仕事をするチャンスが無く、這い上がれずワーキングプアだと云う人もいますが、企業のリストラで再就職した人や、自分のアイディアで起業した人たちも大勢います。日本にも富裕層がいて、日本に金が無いわけではないので、今や学問とは関係なく富めるチャンスはあると思います・・・・・。
金塊の写真:インターネットから借用

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