美味しいフグの刺身は筋肉部分で、フグ毒は、臓器別では卵巣がもっとも多く、次いで肝臓・皮膚・腸の順で、春の産卵期の卵巣には特に毒が多く、普通の人がやっていたような、フグを自分で料理して食べるのは危険で絶対にしてはなりません。フグ毒は熱によって壊れないのだそうです。
フグを卵から人間の手で与えた毒のない餌のみで育てると無毒のフグが育つようです。つまり、フグ毒は食物連鎖が関係していて、海底には有機物を含む泥(デトリタス)を食べる動物が生息し、これをフグが食べるとのことです。何故食べるかは解明されていないようです。
しかし、美味しいものは多少リスクがあっても食べたいものです。近頃、ユッケ事件後、老舗の料理店や焼き肉店で肉の刺身が消えてしまい寂しいものです。
フグはふぐ条例に基づき都道府県知事が行うふぐ調理師 試験において免許を取得した人が行い、有資格者以外はその業務を行えません。フグや肉の刺身も法律や条例で規制すれば、実質的に安全は確保されていると云うものですが、消費者は危険が伴う事を承知して食べています。
電力需要が本格的に高まる前に原発を国民の生活を守るためとして、「実質的に安全は確保されていると云う2号機・3号機」の再稼働を決めた政府も、安全が完璧ではないというリスクを背負って再開するのは、フグ刺や生肉の刺身を食べることに似ています。
原発再稼働への儀式を行った野田首相は、国民の生活を守るためと、建前論に終始しましたが、国民生活を守る為のエネルギー確保は、安全が優先でなければならないでしょう、しかし安全かどうか、不安全でも受け入れるかどうかは、首相が決める事?それとも、いったい誰が決める事なのでしょうか・・・・・。

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