税と社会保障の一体改革の与野党修正協議が始まりました。15日までに修正合意を目指すとのこと、メンツの張り合いをやめて、なんとか合意につなげてほしいと思います。永い間乗り続けてきた年金と云う名の「愛車」は、時代とともに修理を繰り返し、今では若い人が乗らないポンコツ車、エンジンはそのまま、タイヤとボデーを新品にして100年安心と云ってきました。
ところが此処に来て、民主党の最低保障年金という、いわば「新車乗り換え(年金抜本改革、低年金者への補填)案」が浮上、毎年修理費が10兆円もあり、借金でつじつま合わせをして来ましたが、1千兆円の借金が超えそうですから、修理して乗るのか、金がないのに借金して新車に買い替えるか、判断の時期に来ているようです。
その他にも、後期高齢者医療制度に代わる新制度、子ども・子育て新システム等も対立して、合意は至難の業だと報じられています。しかし、一体改革は、日本の将来にとって大きく左右する重要課題であることに違いありません。
民主党のマニフェストは問題が多すぎるのは事実ですが、今は、自民党も「マニフェストの撤回」や「自民党案丸のみ要求」だけでなく、歩み寄る必要があるのでは・・・・。民主党もこの際、最低保障年金と云う名の「新車乗り換え説」を自民党が提案する国民会議の議論に待つと云う妥協が必要ではないでしょうか。
例えば、三党が法案修正で合意したとしても、民主党内には、増税への反対・慎重勢力が多いと云いますから、一方的に譲る修正内容では党内で了承が得られず、結果的に法案が成立しない恐れがあります。党内反対が出れば、小泉内閣が行った「郵政解散」のような事態に発展することも考えられます。
ただ、民主党内は解散を望んでいない議員が多いと云いますから、野田首相はそれを懐刀に党内調整を行うこととなるのでしょうか。会期末の政治に目が離せません。

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