麻生太郎首相が言う「高齢者は働くことしか才能が無い」はあまりにもズバリの表現で、真意を伝える言葉としては下手としか受け止められませんでした。「元気で活力ある高齢化社会を目指す」と言いたかったと思います。
65歳以上の人口は増え続けることでしょうから、今後必用な重要な政策として高齢者の雇用をどうするのか、実現に向けた具体策を示す必要があります。現在も今後も働く高齢者は増えていくと思われ、社会は受け入れと活用を急ぐべきだと思います。
宗教上の問題もあると思いますが、高齢者の働く意欲は諸外国と比べ高く、実際に働いている人は多いと思います。世界有数の長寿国となった私たちの国は、60才定年を見直す時期に来ていると思います。
働く目的を述べろといっても難しいと思いますが、一般的には年金だけでは不十分で、生活費の補てんが挙げられるでしょう。しかし、社会との関わりを保ち続けようとする気持ちは、精神的健康を維持する手段でもあると思うのです。
高齢者の仕事の重要なことは、豊富な経験と実績が生かされるかどうかにあります。意欲ある高齢者は活用をされることを求めているのです。すべての人に「働くことしか才能が無い」は極端な言い方ですが、一部の人には当っていることかもしれません。
高齢者の才能となれば優れた能力と言うことでしょうが、期待に応えるにはチャンスと場所の提供がなければなりません。ともすれば難しい人間関係をどうするのか、役割分担をどうするのか、高齢者の雇用に理解と協力がなければ成り立ちません。
働く本人も「健康維持」のみで働こうと考えていては受け入れてくれる職場などありません。どれだけ企業に貢献できるか、成果が出るのか見極めなければなりません。つまり、自分に対する価値判断を理解していなければ、採用どころか働く意思さえ疑われます。
高齢者が安心して働くことが出来る社会を目指して、定年制度の見直しや環境の整備が早急に必要で、道筋を示すことが政治に求められていることだと思います。
古くても風を送る才能は衰えていません。未だに現役です

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